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鳴宮side。
競射が終わり、結果としては、風舞が十四中、辻峰が十六中ということで、辻峰の勝利となった。
負けた、、、けど、地方大会の時よりは、絶対に良くなってた。
海斗が悔しそうにして野菜を切っている。今はこの五人だけが厨房にいて、他の人達は材料などを調達に行っている。
皆で今日のことについて話していると、辻峰の不破先輩が入ってきた。どうやら、塩崎先生の釣った魚を持ちに来てくれたみたいだ。
丁度話していたし、前々から辻峰の誰かしらには聞きたかったから、俺は不破先輩に、息合いについて聞いてみた。
「ま、俺が五人立ちの時に心がけてることならあるけどな」
その言葉に期待が高まる。「それ、教えてください!」と詰め寄ると、不破先輩は「そうだな、、、」と少し考えてから言った。
「教えてやってもいいが、条件がある」
「何ですか?」
「二階堂の奴が、お前と桐崎の藤原、、、あと、お前らの先輩のAさんに、物凄く対抗意識つーか、ぶっちゃけ敵意持ってる気がすんだけどよ。お前ソレ自覚してる?」
突然投げられた言葉に、俺は間抜けな声を出した。
「ぇ、そうですか、、?A先輩にも、、、?」
「ああ、、、ありますね、それ」
後ろで静弥が答えて、俺は思わず振り返った。
「あるの?」
「多分愁は分かった上で無視していたんだと思う。水景先輩、、あの人は何事も隠すのが上手いけど、二階堂先輩の方の態度で何となく気が付いた」
「湊は気付いて無いかなと思って黙ってたけど」
「そんな、、、!」
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作者名:co2 | 作成日時:2023年6月12日 23時