超電磁砲20 〜袋小路と銃声〜 ページ24
ドドドドドドドドドドッ!!
凄まじい銃声。
しかし、其の弾丸は敦と谷崎には届かなかった。
飛び散る赤い飛沫。
其れの正体が判った瞬間、谷崎は膝から崩れ落ちた。
ナ「兄…様、
大丈…夫?」
多くの弾を受け、白いセーラー服がみるみる血に染まってゆく。
兄達の無事を確認出来て安堵したのか、意識を失い倒れ込むナオミ。
敦は目の前の凄惨な光景に足腰の力が抜けて地面にへたりこむ。
谷「ナオミッ!!
ど どどどどうしよう!
敦君、止血帯!止血帯持ッてない?!
いや、先ず傷口を洗って…違う…!」
このまま放っておけば、ナオミの命は無い。
一刻を争う。
谷「与謝野先生に診せなきゃ…!
敦君、足持ッて!!」
敦のほうを振り返った瞬間、谷崎の後頭部に銃口が突き付けられる。
樋「貴方が戦闘要員でない事は調査済みです。
健気な姫君の後を追って頂きましょうか」
谷「…あぁ…
チンピラ如きがッ…!
…よくもナオミを傷付けたね」
普段とはまるで正反対な谷崎に敦は驚きを隠せなかった。
溢れだした殺気に、樋口が怯む。
谷「…異能力…
…"細雪"!」
静まりかえった路地裏に、淡く発光する美しい雪が落ちる。
樋「雪…?…この季節に…?」
厄介な事にならないうちにと、樋口は谷崎に発砲するが、弾丸を受けた谷崎はノイズがかった様に消えてしまう。
谷「ボクの"細雪"は雪が降る空間そのものをスクリーンに変える。
ボクの上に背後の風景を上書きしたら、もうお前にボクの姿は見えない!」
樋「姿は見えずとも弾は当たるッ!」
焦り出した樋口が銃を乱射する。
ー大外れー
緑色のカーテンが揺らぎ中から谷崎の細い腕が伸びて樋口の首を思い切り締め上げる。
樋「…ぐぁ……ッ!」
首が強く圧迫され、持っていた銃を取り落とした。
酸欠で苦しむ樋口に谷崎は恐ろしく怨嗟のこもった声で云う。
谷「…死んでしまえ…ッ」
ーゴホッゴホッー
怠そうな咳。
其の瞬間 膝をついて倒れた谷崎。
背中には大量に溢れだした血液。
谷崎の背に鋭き漆黒の刃が突き立っている。
其れの原点を目で追うと、其処には黒外套を纏った青年。
直ぐ側には包帯をつけた長身痩躯の男。
黒帽子が特徴的な青年。
敦の本能は逃げろと云っている。
ーこいつらには会うな。会ったらー
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稲荷神(プロフ) - あの…せめて御坂美琴にしません?話の原点づれてますよ。 (2020年2月29日 15時) (レス) id: 1d66bb4671 (このIDを非表示/違反報告)
文スト、とうらぶ好きの審神者夜霧様 - 話はいいですが名前の固定が治ってませんよ (2019年2月4日 8時) (レス) id: aa64b13255 (このIDを非表示/違反報告)
植物回路 - (すみません、途中でコメント切れました)しれません。ごめんなさい。 (2018年7月28日 18時) (レス) id: 64f5262171 (このIDを非表示/違反報告)
植物回路 - 貴重なご意見ありがとうございます!名前変換出来る友達に聞きに行ってくるので少し時間が掛かるかも (2018年7月28日 18時) (レス) id: 64f5262171 (このIDを非表示/違反報告)
かの - 名前の固定変えてください。 変え方を調べるなりなんなりして固定を変えてください (2018年7月28日 16時) (レス) id: 7efa097657 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:植物回路 | 作成日時:2018年6月6日 18時