本当の事を… ページ23
Aside
仕事終わり、少し距離を取って太宰さんの後を着いていく。
…何時もは失敗した私を蔑み、突き放し、殴る。
それが当たり前だったのに。何もされなかった。
……いや…私はもうあの人とは縁を切っている、関係の無い事…
太宰｢………………｣
今でもあの優しい兄さんの面影を探してしまう。あの頃の、
幼太宰｢A！｣(ﾆｺｯ)
『兄さん………』(ﾎﾞｿｯ)
太宰｢何。｣
！…声に出ていた…？…何か…なにか話さないと……
『……いえ…何もありません…忘れてください』
太宰｢そう、私は寄るところがあるから先に帰っておいていいよ｣
『…分かりました』
寄るところ……？…一体どこへ…？
私は気になり出すと頭から離れなくなるので、
千咲に後を着けさせた。
私と千咲は視覚を共有しているため私が行かずとも
その場を目にすることが出来る。
これも私の理想で成り立つものだ。
私は先に探偵社に戻り、落ち着いたところで千咲と視覚を共有する。
『………え……？』
ＯＤＡ．Ｓ、そう刻まれた石の後ろに彼は居た。
ODA…織田……………織田、作之助……墓……？……嘘…
『…嘘だ……織田さん…』
織田さんは、中原さんと同じように私をいつも助けてくれた。
いつ…？…龍頭抗争の時……？？……どうして…
現実が受け止めきれなかった。
彼は今もポートマフィアで働いていると思っていた。
生きていると思っていた。
今初めて彼の死を目の当たりにした。
……嗚呼…分かった…辻褄があった
兄さんは、根っからの黒、
そんな人が明暗逆転して陽の当たる世界に出ようとなんてしない。
…彼らしい言葉が、
恐らく兄さんを陽の当たる世界に導いたのだと、私は思った。
今なら、…本当の事を話すべきなんじゃないか、
異能のこと、両親のこと、探偵社に拾われてからのこと、
私は兄さんに追いつきたいと思っていた、それと正反対に、
私は逃げていたんだ、現実から、理想の壁を自分で作って、
その中で、理想だけを信じて、現実から目を背けて
兄さんの深い悲しみや苦しみをわかってあげることが出来てなかった、
私は、最低で最悪な…いもう
乱歩｢A、｣
『！…乱歩…兄さん…』
乱歩side
…異能を通して太宰を見る瞳から涙が溢れているA、
人はいつかは言わなければならないこともある。
『…私は…最低で最悪な…いもう』
乱歩｢A、｣
これ以上は聞きたくない。僕も義理とて兄だ、
…自分自身を蔑むような言葉は言ってほしくはないのだ。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (3月25日 0時) (
レス) @page26 id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
ボンクラMONKEY ﾋﾟｰﾔの人(プロフ) - めっちゃ面白かった……太宰兄妹、良かったね。 (2022年9月14日 20時) (レス) @page26 id: 7a2b040506 (このIDを非表示/違反報告)
えった(プロフ) - お疲れ様でした!楽しく読ませていただきました。ありがとうございました!m(_ _)m (2020年3月25日 21時) (レス) id: df49f1b8c8 (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - 今回も楽しく読めましたσ(o・ω・o) 此れからも頑張って下さいσ(o・ω・o) (2020年1月12日 18時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
有原霊花(プロフ) - 久々の投稿！！！ (2020年1月9日 16時) (レス) id: de42e9fdeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳳舞 | 作成日時：2019年7月10日 9時
