【旧バージョン】僕のクレイジーDAYS (ページ10)

今日:6 hit、昨日:7 hit、合計:23,435 hit

１号室の人ページ10

チュンチュン…
小鳥の鳴き声が聞こえて僕は目が覚めた。
カーテンの隙間から、明るい光が差し込んでいる。

あれ、ここは……？
一瞬、僕はどこにいるのか分からなかった。

あ、そうか！
僕はベットから飛び降りた。
そうだった、僕はサンクチュアリに越して来たんだった。そして今日は……記念すべき第一日！

時計を見ると、針は7時を指していた。
えっと…ユウミさんは12時に昼食を用意してくれるから…取り敢えず、顔を洗って、簡単に朝ご飯を食べて、勉強をするか！

僕は伸びをして、さっとカーテンを開けた。
すると、ユウミさんが庭の花に水をやっているのが見えたので思わず目を擦る。

うわ…今日もユウミさんは美しいな…ユウミさんが綺麗過ぎて花が霞んでるよ。
そうだ、僕がめでたく大学に受かって医者になれたらユウミさんに結婚を申し込もう。

僕はユウミさんとのhappy Lifeを想像しながら
二階へ降りて行った。

シャワー室の隣にある洗面台でジャブジャブと顔を洗う。スッキリしたところで、僕は鏡に映った自分の髪があちこちへ跳ねているのに気付いてげんなりした。

僕の髪は肩まであるから、寝癖がつきやすいし少しずつ直すのは大変なんだよね。
うーん、今のうちにシャワーへ入っておこうかな…。
大家さんには「いつもキチンとしてる」って思われたいし……。

その時、ふと顔を上げた僕は、鏡の僕の顔よりも少し高いところに、知らない人の顔が映っている事に気づいてしまった。

だ、誰！？足音しなかったし…！
まさかお化……

僕は慌てて振り返った。
そこには、白い髪の長身の男の人が立っていた。

足は…良かった、ちゃんとあった←

女の人かと見紛う程に、優しい綺麗な顔をした人だ。
すっと通った鼻筋と海の底を覗き込んだかのように透き通ったペイルブルーの瞳がとても印象的。

僕は我を忘れて見入っていた。
すると、その目がすっと細められた。

「君は面白いね。どうしてそんなに表情がくるくる変わるんだい？」
「え？あ、b△菜さ、…」
その人からの予想外の問いかけに、言葉が喉につかえて、僕は挨拶どころか意味不明語を発してしまった。

「フフフ、いや、本当に君は面白いね。ユウミさんから聞いたよ。君は３号室のリーハ君だね？僕は今日から１号室に住むんだ。リーフと呼んでくれると嬉しいな。これからよろしくね。」
その人は笑いながら、僕に片手を差し出した。
「こっ、こちらこそ！」
握ったリーフさんの手は、少しだけ冷たかった。