【旧バージョン】僕のクレイジーDAYS (ページ43)

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Honeyのためにページ43

「ウワァァァァァァァァァァ！！！！」

僕はびっくりして飛び起きた。
冷汗をびっしょりかいていたらしくて、パジャマが肌にくっついて気持ち悪い。

ほ、本当に酷い夢だった！！

コノハヅキさんが、リーオックさんと僕の血で薔薇を描いているとか………怖すぎるだろ？！
酷すぎるだろ？！

僕は思わず自分の右腕を見た。
もちろん傷はそこに無く、シーツの跡が付いているだけだったので、ホッと胸を撫でおろした。

でも、一番酷かったのはさ………。

ユウミさんが………血が流れ過ぎて死にそうな僕を完璧に無視して……コノハヅキさんにキスされて………「幸せ」って言った所だよ…………。

しかも、その時のユウミさんの瞳といったら！
星をいっぱい閉じ込めたようで、恐ろしいほど綺麗だった……
火照った顔はとてつもなく色気があって……

ああああああ！！

僕は悶絶した。

止めてくれぇぇ！！
コノハヅキさんと結婚なんてしちゃイヤだぁぁぁ！！

……ダメだ、これ以上考えたら発狂してしまう！

起きよう！！
とりあえず起きて下に行こう！

僕はベットから飛び降り、急いで近くにあったシャツとズボンに着替えて３号室の扉を開けた。

外はさっきの夢と同じで、だいぶ暗くなっているけれど、居間にはまだ灯りが付いていなかった。
窓から入ってくる西陽(にしび)が、ぼんやりと部屋をオレンジ色に染めている。

その中で、リーオックさんが一人、ソファに腰掛けてコーヒーを飲んでいた。
リーオックさんは全身黒づくめの服を着ているので、そこだけ闇が濃くなったかのように見える。

「顔色が悪いな。どうしたんだ？」
僕がその向かい側の席に腰を下ろすと、リーオックさんが声をかけてくれた。
僕はその声が聞けてちょっと嬉しかった。

さっきの夢で、リーオックさんがいきなり死んでしまったのは、なんだかとても悲しかったもの。

「いやぁ……あの、ちょっと嫌な夢を見て。」
笑われる事を承知で僕は言った。
でも……

「夢、か。……どんな内容だ？」
意外にもリーオックさんは興味を示した。
「えっ、」
「俺が夢に興味があるなんて、と思ってるだろう？」リーオックさんはニヤリと笑った。
あぁ、またしても心を見透かされちゃったよ。

「夢はまだまだ解明されていない事が多い。『頭が今までの記憶から組み立てた映像』という人間もいるが……それだけでは説明できない場合もある。俺は何度か予知夢というモノを見ているからな。」
「予知夢！？」
僕はたまげた。