何があっても…家族だから～第二章上～リメイク版 (ページ3)

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＊35＊　沢田家へ！＿ページ3

「もちろん獄寺と山本も一緒に来いよ。せっかくだから話のついでにママンの飯を食ってけ。」

「お！じゃぁ邪魔するぜ坊主。ツナの母さんの料理はうまいから楽しみだ！」

「わかりましたリボーンさん！10代目、お邪魔させていただきます！」

「ちょっ！オレ抜きで話が進んじゃってる？！」

　え、僕が行くの確定してたの。初耳。
　
　沢田の家は学校からそれほど遠くない距離にあった。そういえば同年代の子の家に来るのって初めてかもな。少し緊張する。
　誰が相手でも礼儀は大切である。残念ながら手土産を持ってくる暇はなかったので、せめて挨拶だけでもと思い彼の母親を紹介してもらった。奈々さんというらしいその人は、ふんわりした雰囲気のとても可愛らしい人だった。

「じゃ、挨拶も済んだことだし部屋に行くぞ。ついてこい。」

「ここオレの家なんだけど？！」

　ここまでの言動を見たかぎり、沢田綱吉は相当なヘタレ男子のようだ。確かに体つきを見れば鍛錬しているだろうことがうかがえるが、戦っている姿を想像できない。
　彼の部屋は6、7畳ほどのこじんまりした部屋だった。まぁ、一般家庭はこれが普通なのだろう。この部屋に子供もいるとはいえ7人でいるとなると少し窮屈に感じる。

「それで、僕に話って何かな。リボーン。」

「オレの名前を知っているとは、お前やっぱりこっち側の人間だな。」

「おやこれは失態。…確かに、僕は君と同種の人間だ。」

　突然のカミングアウトに驚く獄寺隼人と山本武。意外なことに沢田綱吉は納得のいったような微妙な顔をしていた。どうやら僕に会ったとき何かを感じ取っていたようだ。
　普通に転校生とクラスメイトというだけの関係でいる予定だったのだけど、ばれてしまってはそうもいかない。一応地位的には上の人間である。僕はカバンに入れてあったパーカーを着、フードをかぶった。

「初めてお目にかかります。このような格好で申し訳ありませんが、改めまして、雪野Aと申します。ヒットマンとしては『雪の舞姫』と呼ばれております。沢田様のことは以前から存じておりました。」

「え、あ、はい、どうも？…いや突然改まってどうしたの？」

　ナイスな突込みである。他のみんなも一様に驚いたような表情をしている。