＊82＊ ヒーロー＿ ページ17
「クフフ。そうですね、こうなるとわかっていたなら、君を置いてはいかなかったかもしれません。」
「…嘘はだめだな。君はどんな未来が見えていたとしても、あの時僕を置いて行ったよ。…でも、もう置いてなんか行かせない。君が僕を置いていこうとしたって、僕がついていく。地の果てまででもね。」
そのために、僕は強くなったんだから。
困ったように笑う彼の気配が、薄らいでいくのを感じる。やっぱり、今の骸は幻術によるものだったんだ。本物は今も、あの暗い水の中。
「…行くの。」
「はい。クフフ、今回は少々、無茶をしすぎました。しばらくはお会いできないでしょう。」
「…そう。」
気配が消える直前、僕の頭をなでるように何かがかすめた気がした。…ねえ、骸。君には恥ずかしくて言えないけれど、君は僕のヒーローなんだよ。僕をあの地獄から救い出してくれた、大切なヒーロー。君はきっと僕のことを幼馴染としか思っていないだろうけど、僕にとっては大切で、何があっても守り抜きたい人だ。…そういえばこの感覚は、ザンザスに対する気持ちと似ている気がする。君も、僕にとっては家族みたいなものってことかな。…だから、今度は僕が助けるよ。大切な君を。
「っと。」
骸がいなくなったことで倒れるクロームをすんでのところで受け止める。よかった。体は元に戻ってる。顔色もいい。
「…ね、寝てるの？」
「うん。そうみたい。」
心配そうにこちらを覗き込んだツナがほっとしたように肩を下げた。その言葉を聞いて興味なさ気だった犬の空気が柔らかくなる。相変わらず、素直じゃないな。
「…犬行こう。」
「うい。」
帰ろうとする二人に咄嗟に声をかける。あんなに心配そうだったのに、無事が分かった途端放置とか、どんだけだよ。
「え、ちょっとクロームどうするの。」
「起きりゃ自分で歩けんだろ？その女ちやほやする気ねーし。」
「…何で？」
「…そいつは骸さんじゃねーからな。」
…まったく、何でここまで拗らせたかなこいつは。ちょっと呆れてしまう。
「だめだよ。ちゃんと連れて帰んなさい。この子だってもう仲間でしょ。第一、骸が大事にしてる子をあんたたちがないがしろにする気？」
「け、けろよ。」
「…僕は、仲間を大切にしない奴は大嫌いだ。君もそうなの、犬。」
真面目なトーンで言い放った僕に根負けしたのか、二人は面倒そうに彼女を抱えて帰って行き、僕たちもそれぞれの帰路についた。
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咲都紀(プロフ) - 氷杜雪奈さん» お久です！受験・・・大変ですね；ファイトです！ (2013年9月29日 18時) (
レス) id: 7cb4bc8999 (このIDを非表示/違反報告)
氷杜雪奈 - 咲都紀さんオヒサですスミマセン全然来れなくて←受験生ナンスヨ (2013年9月28日 16時) (レス) id: 874331a837 (このIDを非表示/違反報告)
咲都紀(プロフ) - 雪奈さん» 嫌なわけないじゃないですかぁぁぁあああ！！！ありがとうございます！！！・・・ところで友達ってこみゅ〜とおんなじ感じでいいですかね；；初めてなものでよくわからんのです ← (2013年7月16日 20時) (レス) id: 6b9bea12fb (このIDを非表示/違反報告)
咲都紀(プロフ) - 雪奈さん» ああありがとうございます！！！更新遅くてスイマセン；；頑張ります！ (2013年7月14日 18時) (レス) id: 6b9bea12fb (このIDを非表示/違反報告)
咲都紀(プロフ) - 瑠華さん» うん、だいじょぶよ〜 (2013年7月13日 20時) (レス) id: 6b9bea12fb (このIDを非表示/違反報告)
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