三間半之槍【刀剣乱舞】 (ページ22)

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第３叩 - 04 ページ22

｢三間半さん、もっと資源持てるんじゃねーの？｣

｢余裕はありますが、持ち帰りすぎはいかんらしいですよ。ね、加州さま｣

｢そーね、過剰な資源入手は禁止されてんだ。
結構集まってきたし、休憩挟んで、もうひと頑張りして帰ろっか。｣

｢だな。弁当食おうぜ！それに、三間半の髪の毛も結び直してやんねーと｣

｢わ、引っ張らんでください！知らん間にほどけとったんです｣

｢…獅子王、そーゆーことやりすぎると『鶴丸さん』だよ。食べ終わったらこっち来いよ三間半、俺が綺麗にしてやるからさ｣

｢そりゃ勘弁…｣

資源を収集し始めて数刻経ち、遠征の目的地から離れて川縁に腰を下ろした6振は、弁当を広げて木陰で休み始めた。

遠征先には審神者の力は届かない。自分たちで疲労を調整する必要があるのだ。
だが、弁当は単なる疲労軽減の他に、遠征の楽しみでもある。

｢うめー！さっすが燭台切！｣

｢俺の兄弟も、手伝ってたんだぜ。乱とか早起きしてさ！｣

｢後藤さまの初部隊長ですからね。ええですなも、ご兄弟仲が良くて｣

｢そ、そーだろ！｣

漬物を頬張りながら、昨日の兄弟を思い出した後藤は、川の流れを遠い目で眺めた。

(…感動してるとこ悪いけど、たぶん俺のためじゃないんだよな)

なんだか寂しくなってくるのだが、事実なのだから仕方ない。
兄弟は確かに三間半の好物をへし切長谷部に聞きに行っていた。

訳知り顔の堀川国広(兄弟アリ)がぽんと肩を叩いてくれて、心の中で抱擁を交わした後藤だった。

そんな真実は露知らず、彼女は無邪気に不動の側で食事を楽しんでいた。

｢乱さまといえば、私の髪を結ってくだれたんですよ。
あ、不動さま！甘酒のおかわりをお持ちしましょうか？｣

｢三間半？
…荷物が多いと思ったら、そんなに大量に甘酒入れてたのかよ！｣

｢みゃぎっ、しまった！｣

｢しまった、じゃない！ダーメ！
こうなったらあんたの髪の毛デコってやる！いつかやってやろうと思ってたんだよな！｣

｢そんな！｣

隠し持っていた甘酒(しかも多すぎ)が古参の加州清光にバレ、彼がどこからともなく取り出した櫛や髪紐の餌食になった三間半に、一番戸惑ったのは不動だった。

遠征って、なんか、すごい。

｢不動行光、あれはほっといていいらしいぜ。｣

｢そ、そぉなのかぁ？｣

｢｢うちの槍、ばかわいい…！｣｣

｢あれも。薬研が言ってた｣

｢…ひっく…なぁ、甘酒、のむか？｣

｢えっ、なんか優しくされた!?｣