カーディナル【約ネバ】 (ページ7)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:4,606 hit

6. ページ7

You side

わたしとノーマンの間に緊張感が走る。
ノーマンは何やらブツブツと呟いて、思考しているようだった。

『ごめんね、ノーマン。引き止めちゃって。…じゃあ、また明日。おやすみなさい』
ノーマン｢うん、おやすみ｣

ノーマンは何事も無かったかのように笑顔になって手を振った。

ｶﾗﾝｶﾗﾝ…

ぴったり6時。今日もハウスの生活がはじまる。

エマ｢え｣

エマが突然現れたシスターと、新しい商品(いもうと)に驚きの声を上げる。

昨日の話、ノーマンは誰にも伝えなかったようだ。

まあ、誰かに伝えられていたら困ったからよかった。

ママ｢紹介するわ新しい妹、キャロルよ
そしてシスター・クローネママのお手伝いに来てもらったの｣

エマ｢お、大人…？｣
レイ｢それに赤ん坊(しんいり)が来るのもいつもより早い＿＿＿｣

3人の鼓動が聞こえてくるようだ。

でもこれでよく理解しただろう。
"ママはだし抜けない"ということを。

ママ｢さ、シスター・クローネ｣
クローネ｢はい。今日からここで一緒に暮らしますどうぞよろしく｣

その後の自由時間、ママはクローネと共に執務室に消えた。

ノーマン、レイ、エマの3人が木の下にいるので、距離を取るべく図書館へ向かった。

ノーマン side

昨日、Aが言っていたことが本当になってしまった。
Aの考えすぎであったら、と思いながら夜を過ごした。

でも…

ノーマン｢あの母(ママ)を超えなければ脱獄はないんだ｣

それから、どうすればいいかを話し合った。
まずは発信機の在処を探すこと。

エマ｢私がキャロルから発信機のヒント掴んでくる！｣

エマが胸に手を当て宣言した。
僕はそれにありがとう、と言ってから常々思っていたこと、そして昨夜の出来事を話すことにした。

ノーマン｢＿＿＿＿＿ってことがあって。｣
レイ｢Aが？｣
ノーマン｢うん。でもハウス(ここ)が農園だってこと、知ってる様子は無かった｣
レイ｢…｣

僕が説明すると、レイは黙り込んでしまった。

エマ｢Aに、…Aには話してもいいんじゃないかな。｣
ノーマン｢僕もそう思う。彼女は混乱したり、間違ってもボロを出すことはないと思う｣
エマ｢うん。それに、Aがこの計画に加われば、かなりの戦力になる。ねえ、レイもそう思わない？｣

レイ｢…ああ、そうだな｣

じゃあ決まりだね、と呟くとチャイムが鳴った。