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ねぇ、
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もしも君が
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私に手を伸ばしてくれるなら。
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「よし。」
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ホームルームも終わって、下校し始める生徒たち。
私もみんなと一緒に下校したいところだけど、
居残りと言う予定が入ってしまったためそれは出来ない。
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そしてみんなが歩く方向に逆らって
オーバーサイズのブレザーを両手に別教室へ向かう。
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昼休み、浮所くんが貸してくれたブレザー。
突然の出来事に驚いたけど、
私の肩にかかったブレザーって浮所くんのだよね？
もしかしたら違う人のかも。
せめて、ちゃんと話せるなあくんのだったりしないかななんて思ったけど
同じクラスのなあくんはしっかりブレザーを着ていた。
代わりに黄色い歓声を浴びながら廊下を通る浮所くんや
窓から見える渡り廊下を歩く浮所くんはブレザーを着ていなかった。
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「な、んて言おう……」
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この度はありがとうございました！とか？
貸していただき誠にありがとうございます！とか？
シンプルに、さんきゅ！とか？
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「いやいやいや……」
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廊下を歩きながら1人でそんなことを考えていると
どこからか可愛らしい声が聞こえた。
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(あの、)
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うわ………
か、かわいい！！！！！！
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なに、この子。
シースルーの前髪ぱっつんに
少しピンクがかった髪色。
胸元まである髪をふわふわに巻いて、お人形さんみたい…！
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「わ、わたし？！」
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こんな可愛い子が私に声をかけてきているのか。
いやこんな可愛い子の視界に私が入るわけ……
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(はいっ)
「あ、えっと…」
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入ってた〜〜〜
わたしだった〜〜〜
少し困り眉なお顔も、ものすっごくかわいい。
きっと男の子たちはメロメロなんだろうな〜
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(それって、飛貴くんの……ですよね？)
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そういって私の手元を指さした。
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「あ、そうです。あ、あの事故で。あの、貸してくれただけで…」
(ふふっ、知ってますよ)
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辺に誤解されたくないいと、必死で理由を話す私に
彼女はふんわり笑って”返しておきますね”と言った。
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Shiro.(プロフ) - 梨乃さん» 感想ありがとうございます！励みになります、うれしいです！！！ (4月10日 11時) (
レス) id: 5a97038d8f (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - ものすごくキュンキュンしました！続きが楽しみです^_^ (4月8日 8時) (レス) @page36 id: 5cceb5056f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiro.
| 作成日時：2024年2月26日 22時
