22話 ページ23
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「Aッ、謝りなさいッ!!」
『いちいちしつこい……。』
「何ですって……ッ!?」
『いちいちしつこいって言ってるんだよ。
大体、私は何なの??
母さんと父さんの道具??
私はちゃんとした人間だし、物なんかじゃない。
私だって堅苦しい口調なんて大っ嫌いだし。
菅宮なんて言う苗字すらも嫌い。
はっきりいって、自分の家柄すら嫌い。
この服だって好みじゃないし、
実家の部屋も落ち着かない。
高専だけが私が私でいられる。
それをまた無くさせるの?
私の自由を勝手に奪うな』
「A…、貴方……ッ、」
フルフルと震えている。
そして、私の頬に鋭い痛みが走った。
「いくらッ!!」
「あなたに関係ないでしょう!」
「部外者がここに入ってくるな…!!」
「そうですよ、私の嫁に近付くなんて許しませんよ」
『はぁ?あんたの嫁??
冗談も大概にしろよ。
私がそんな奴の嫁に行く訳ねぇだろ。
脳内花畑かよ。
ていうか、自分だけが好かれると思うなよ』
「おかか、おかか、…」
ごめんね、先輩。
今まで溜め込んでた全てをここで吐かせて。
『先輩、ごめんね、
私の今の気持ちを止めないで。
ねぇ、お母さん。
あなたは私を縛ってるって気付いてる??
何時もいつも作り笑い。
だから遺伝かなぁ。
私も作り笑いしか出来なくなった。
本物の笑顔って何??
ねぇ、教えてよ。
お母さんでしょ??
ねぇ、お父さん。
貴方はなんで私ばかりを攻めるの?
私、何もしてないよ。
他の人が呪霊に殺された時、私に八つ当たりしてたよね。
そのせいで、ほら。
私の傷がたくさん。
これ、全部父さんが着けたんだよ。
どうしてくれんの?』
「昆布、」
『もう痛みなんて感じないですから大丈夫ですよ。
そういう所も優しいんですね、先輩』
「……ッ、謝りなさい、世間の恥よ!!」
世間の恥?
何それ、親が言うことじゃないでしょ。
『娘の話を聞かずに頬を叩いたアンタの方が世間の恥でしょ』
「〜〜ッ!!」
『私、お見合いなんてしたくないの
結婚だって、大好きな人じゃないと嫌。
さっきはごめんね、悪いと思ってる。
でも私はもう自由になりたい』
私は狗巻先輩の腕を引いてホテルを後にした。
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椎茸の花(プロフ) - 神無月さん» え、ありがとうッ!!(((殴 (2021年2月17日 17時) (レス) id: 55f7429373 (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - 好きです!!!!(( (2021年2月16日 20時) (レス) id: 27e0c87bdc (このIDを非表示/違反報告)
椎茸の花(プロフ) - easy R!!さん» 乙骨君良いですよね〜、私も大好きです(●´▽`●)分かりました! (2021年2月16日 7時) (レス) id: 55f7429373 (このIDを非表示/違反報告)
椎茸の花(プロフ) - アップル姫さん» キュンがギュンですかww分かりました、棘君ですね!棘君は神ですよね(*`艸´)ニシシ (2021年2月16日 7時) (レス) id: 55f7429373 (このIDを非表示/違反報告)
easy R!!(プロフ) - えっと個人的に乙骨先輩が推しなので、甘々な感じの日常を書いて欲しいです! (2021年2月15日 22時) (レス) id: 1f230199f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椎茸の花 x他1人 | 作成日時:2021年2月7日 10時