愛とアイ、どっちが欲しい？【 狗巻棘 】《完結》

３話 ページ4

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『よし、次は誰？』




「ちょ、もう休憩……、」







私の目の前でへばってるのは１年生。

まぁ、恵以外だけど。







「休憩しないと死んじゃう……！」




『そう簡単に死にません』







「これくらいでへばるなよ」



「あぁ？？伏黒よく言うわね！！」



「じゃあ次伏黒やれよー！」



「そーだそーだ！」






と騒ぎ立てる野薔薇と悠二。






『恵、行けそう？』



「はい、まぁ、」







相変わらず素っ気ない反応。

それが恵らしい。





「じゃあ、よーい、スタート！」





悠二の声で、私は動き出す






「いけ、伏黒、いけー！」



『えっ、君たち私の味方じゃないの！？』








裏切られた。ぴえん。

良いもん、先に体に触れた方が勝ちだもん。




恵のトンガリ頭に触れてやるもん。







「よそ見してたら、負けますよ」






うわ、この人勝つ気でいる。

あ、ごめん、いつもだわ。




伸びてくる手を避けつつ、私も間合いを詰める。







一気に詰めたら、恵は焦って上から手を振りあげてくる。

それもきっと癖なのかな。




私は右に避け、その後少し飛んで背中の方へと回る。

そして宣言した通り、









『とりゃぁぁ！』




トンガリ頭に触れた。







「はい終わりー、恵弱ぇな」



「真希、急に喧嘩売らないであげて！？」






『あ、真希、パンダ！』







「相変わらず早ぇよな」



「とろそうに見えるけど」







『なんか貶されてる気がする』







まさか真希とパンダも敵だったなんて。







『いいもん、罰として真希には私の全脂肪、パンダには…………、あっ、腐った牛乳をこぼして干しておいた雑巾プレゼント！

あー、なんで私こんなに優しいんだろ！




１年生にはスイーツ奢ってあげるね、でも１人１つまで！』







「いぇーい、A先輩太っ腹〜！」



「ひゃっほぉぉい！」





「いや、俺は別に、……」







「んなプレゼント要らねぇよ！」



「返品だ、返品」







『返品は受け付けてませーん！』





「しゃけぇ〜！」






＿＿＿＿＿＿ん？








『わっ、棘！？』




「すじこぉ！」






『もう任務終わったの？お疲れ様！』



「しゃけしゃけ、ツナ！」






『はい、ご褒美としてのど飴』



「……、昆布、…」





『あぁ！ごめん、嘘だから！そんな落ち込まないで！？
ご褒美は、はいコレ、私の手作りおにぎり！これで許して！』




「しゃけ！」






「「チョロいな」」




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