愛とアイ、どっちが欲しい？【 狗巻棘 】《完結》

１６話 ページ17

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『あ、う、棘……、』




「昆布、高菜」







私が廊下を歩いていると、目の前から棘が。

まんまと捕まりました。





あれ、このパターン多くない？








『さ、避けてないよ…、？』



「おかか！すじこ？」







『………私の事、嫌いにならない？』



「…？しゃけ、」






それなら良いんだけど……。









『……と、棘と』




「……？ツナ？」






『棘とキスして、どう接したら良いのかわかんなくて、だから避けてたの///』



「……！！ふふ、すじこ、」






棘も同じことを思ってたらしい。

…同じ気持ちだったんだ。



たったそれだけで嬉しくなる








「ツナマヨ、おかか、」



『うっ、ごめん…、』







「いくら、」


『そっか、』






「しゃけ！高菜、？」


『え、うん、嫌じゃないよ』








「ツナマヨ」




『え、？』







・








・









・









・









・








「じゃ、あ、これから、……覚悟、して、ね？」



『はっ、はひ、///』






ずるい。

にこっ、って笑って私の頭撫でて。





なのに可愛くて優しくて意地悪で。

それなのにこんなにかっこよく見せてくるなんて。








私は何回惚れ直せば気が済むの？









『棘のバカ』


「おかか、」





そうだね、バカじゃない。

どちらかと言えば棘は天才に近いし。



頭良いし、才能あるし。







『棘のアホ』


「おかか、」





バカじゃないもん、なら、アホでもない。

頭冴えるし、変なこと……はするけど。



それは悪ノリで、後から謝ってくれて。





クラスのバカにするような通常の男子とは全く違う。






『棘』


「……？」






次は何？という顔をする棘。

本当、バカ、アホ。




……そんな棘が大好き。









『棘の鈍感』


「おーかか」





それはAでしょ、という棘。

私ってそんなに鈍感かな。




意外と鋭いつもりだったけど。

私的には棘の方が鈍感だよ。





今の私の気持ちすら気付いてないでしょうに。

……それが普通なのかな。









『棘の全部が大好きだよ』


「……！！しゃ、しゃけ、///」








突然の愛の言葉に驚きを隠せていない棘。

やっぱり棘は可愛い。




小動物みたい((これ本人には絶対言えない。









「……A、」



『ん？』





棘は時々、私の名前を呼んでくれる。

それに慣れるのも時間の問題か。








「俺は、……あいし、てる、」



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