【忍たま】天女と呼ぶにはお口が悪い[2]

生物委員会修復4、の段 ページ29

〜八左ヱ門side〜



八「お前達を傷つけた挙句、天女がいなくなったにもかかわらずお前達を遠ざけた」




今まで皆を遠ざけるために作り上げてきた理由は




ただの言い訳に過ぎなかった




嫌われたと思っていたから

憎まれてると思っていたから




八「怖かったんだ………俺はただ勇気がなかった
皆に許してもらえないことをしてしまったから
取り返しのつかないことを………」




そう言うと孫兵も俺を抱きしめ返してくれた



俺より小さいその体で


孫「ずっと…ずっと僕達待ってたんですよ？」




八「ああ」





孫「先輩がいつ帰ってきてもなんの問題もないように
1年生の皆と一生懸命、生き物のお世話してたんです」





八「ああ」





孫「だから……僕らももう先輩が帰ってきてくれないかもと思った時
考えたくないけど………嫌われたのかと思ってました」





体を離したあと、目に入った孫兵の手は




とても傷だらけだった




八「っ………」






孫「………だから…今は………





先輩が帰ってきてくれて…ただただ嬉しいんです」






八「っ……ごめん……ごめんっ孫兵!!!」






孫「だから…………帰りましょう？
皆が先輩のこと待ってますよ」






八「………俺、許してもらえるかな？」





孫「きっと大丈夫ですよ…
皆、竹谷先輩のこと大好きなんですから！」







孫兵はそう言って俺に手を差し出した






そこで俺はようやく分かった




前は俺が後輩達を守るだなんど考えてたけど






守られてたのは





支えられていたのは






俺の方だったって







.







.






過ぎた時間は戻らない





だからこそ、今という時間を悔いのないように生きよう





そして





ちゃんと皆と向き合ってもう一度



初めからやり直そう





そう心に誓った





孫「竹谷先輩……」





八「なんだ？孫兵」








孫「おかえりなさい!!!」







八「っ………ただいま!!!」






.




.





.





.





.





死「生物委員会修復完了…ですね………
はぁ……全く、あの人(・・・)はどこまで出かけたのかしら
己の立場(・・・・)が分かっていないのですかね」



.

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