【立海】私の理想は現状維持 ２

現状維持42.5% ページ28

眼鏡「つまり紫藤さんが此処に来れなかったのは、この合宿では槙野さんがマネージャーをするからという事ですね。」



眼鏡をサッと片手であげて言う。
それよりも驚いた、紫藤の事鈴香呼びじゃないレギュラーなんていたんだ。

そういえば、この人からはあんまり嫌悪感を感じない。
まあ、それはこの眼鏡の周りのR陣が私に敵意丸出しなのと比べたら落ち着いてるから、ってだけかもしれないけど。



ワカメ「は？じゃあ鈴香がこの合宿にこれなかったのってアンタのせいかよ！？」



人差し指で思いっきり私の事を指さして怒鳴るワカメの声が頭に響く。
よくも毎度毎度こんなに煩くできるな。




貴・糸目「「意味がわからない」」


糸目「と、お前は言う。」




糸目が私に言葉を被せてきた。
この光景、デジャヴだ。



貴「は、はぁ…」



怪訝且つ不思議に思いながら糸目を凝視していると、糸目は更に口を開いた。



糸目「思ってる事がモロに顔に出ているぞ」



言われていつの間にか八の形になっていた眉を元に戻した。



老け顔「それよりも何故お前がこの合宿に来ている。」



腕を組んで私の前で仁王立ちをする老け顔。


はっきりしている顔の割に、人の話を聞いてないのかなこの人。



貴「……いや、今さっき言いましたよね？マネージャー役としてですけど。」



呆れながらも応えると、老け顔は厳つい顔を更に強ばらせた。



老け顔「それを聞いているのではない！何故この合宿のマネージャーを貴様がするのかと聞いているのだ！！」


そっか。
この人達私が蔵とかと知り合いなの知らないんだっけそういえば。




貴「嗚呼、それなら…」



糸目「さしずめ、白石達と知り合いなのだろう？」



私の台詞を先読みしたように手に持ったノートを開きながらさらっと言いのける糸目。


四天宝寺の皆と知り合いだなんて糸目に話した事は無い。
ましてや、立海テニス部のR陣の誰1人としてその話をした人はいない。



前々から思ってはいたけど、この人何者なんだろう。




女男「キミが白石達と？本当なの、それ？」




少し驚いたような表情で私に問う女男。



貴「まぁ。」




丸井「なんでお前が四天宝寺の奴等と知り合いなんだ？」



貴「…あの、それよりまず中入りませんか。皆待ってるんで。」




女男「キミの言葉に従うのは不本意だけど、そうしようか。」



女男の言い草にちょっとイラッときたけれど、なんとか堪えて私達は皆がいる部屋の中へ入っていった。

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