【立海】私の理想は現状維持 ２

現状維持47.0% ページ19

？「君が今日からマネージャー役をしてくれるそうだな。俺は青春学園3年、テニス部部長の手塚国光だ。これからよろしく頼む。」




分度器で測ったらきっかり30°なんじゃないか、というくらい綺麗な会釈をされた。




貴「同じく3年生の槙野Aです。こちらこそ宜しくお願いします手塚さん。」



ペコリと再度手塚さんの方に頭を下げる。



手塚「？お前は3年だろう。敬語でなくて構わない。そしてなぜ手塚“さん”なんだ？」



言われてハッと気付いた。
これだけ大人びて見えると必然的に敬語とさん付けになってしまっていた。




？「フフッ、それはキミがずば抜けて大人びているからじゃないかな、手塚？」




ヒョコッと手塚さんの後ろから髪がサラサラの人が笑顔で顔を出した。


この人に似た雰囲気の人を知っている気がしたけど、それが誰だったか上手く思い出せなくて考えるのを辞めた。



？「あれ、どうかした？」



貴「あっ、いや別に。

…………えっと……？」




その人を見つめながら少し首を傾ける。



？「紹介が遅れたね、僕は不二周助。同じく3年生だよ、よろしくね。」



ニコッと笑う不二くんの笑顔はさっきから全く微動だにしない。
疲れないんだろうか……？




不二「Aちゃん、でいいかな？」




多分、私の呼び方の事だろうと察した。
大体呼び捨てで呼ばれるしあんまりちゃん付けって慣れていない。




貴「普通に呼び捨てでいいよ。あ、手塚さん……手塚くんも。」




1度固定概念が付いてしまうと難しいもので、どうしても2度目3度目くらいまでは慣れない。
まぁ、途中でなんとかさんからくんに取り戻したけど。




不二「だってよ、手塚？」



手塚「それなら俺達の事も呼び捨てで構わない。」




不二「うん、僕もそれに賛成。って事だからよろしくね、A。｣




貴「こちらこそよろしくね、不二、手塚。」

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