デュエリストがブラック本丸の審神者になった結果 (ページ5)

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4話ページ5

ドダダダダ・・・
「ウオラァァァァァァ！前任はどこだオラァ！」
「い、嫌です！やめてください！」と、後ろから声が聞こえてきた。
ピクッ
彼女の耳が反応した。
「今すぐ助けに行くからな！」
音の聞こえた方に走る彼女はまるで、競馬場の馬のようだった。
スパァン！
「ハァハァ、オラァ！前任の野郎！神をいたぶるとはどーいう事だー？」
すると前任は、
「なっ何よぉ！私が何か悪いことでもしたっていうのぉ！」
「ああそうだよ！テメェのせいだよ！クズがヨォ！神様をいたぶって良いわけあるか！」
前任の心に深く刺さったのか、
「で、でもぉ！」
「あ？言い訳なんて聞いてないんだよ。行け、ブルーアイズホワイトドラゴン！滅びの爆裂疾風弾！死んで償え！」
「うわあああああ！」
一狩り終えた後の彼女の顔は爽やかだった。
「あ、あの、助けてくれてありがとうございます。ぼ、僕は後虎退です、よろしくお願いします。」
後虎退と名乗った頭に虎を乗せた子が彼女に挨拶した。
「おう、よろしくな！アタシはクロだ！よし、後虎退、ちょっとこっちおいで。」
彼女は後虎退を自分の方に来るよう、誘導した。
「あ、はい、・・・」
戸惑いながらも彼は彼女に歩み寄った。
ギュウッ
「ふえ⁈ク、クロさん・・・・⁈」
「今まで、辛かったろうに。あんなに暴力されて。何をされたか、話してほしいんだ。」
と、彼女のまっすぐな瞳が、後虎退を見つめる。
「実は・・・・・・。」
と、彼が語り出したことは、想像を絶することだった。
「そんな、そんなことがあったんだね・・・・・。
グスッ、づらがっだよねぇ、もっと早く来てあげれなくて、ごめんね・・・グスッ」
「あ、あれ？僕の傷、全部治ってる！」
唐突に彼はそう言った。
「へっ？」
「ぼ、ぼく一兄達を呼んで来ます！クロさんは離れにいて下さい！」
そう言い残し、彼は去って行った。
「ち、ちょっとまてよ！・・・行っちゃった。仕方ない、離れにでも行って来ますか。」
後虎退は感じたのだろう。彼女の霊気は美しく、力強いと。これなら、一兄達も、認めてくれるだろうと。そして・・・・・・。
折れてしまった兄弟や仲間を元に戻し、この本丸のみんなを幸せにしてくれると。