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寝不足の勤務は体にこたえる。目も乾いているし、頭もほのかに痛い。学生時代の夜更かしは体調不良とは逆に変にハイになってむしろ気持ちがいいこともあったし、例に漏れず寝れてない自慢に参加することもあった。けれど20を超えてからはダメだ。自分が思っている以上に衰えを感じ昨夜のことを反省した。

A(まあ今回は私のせいじゃないんだけど)

受動的な要因、つまり昨日のあの一件で私は眠ることすらままならなかった。

私の現職はスメールシティに運ばれる荷物の管理だ。内部から輸出するものも、外部から輸入するものも。個人から法人まで。言わば郵便屋さんだ。

そこでは毎日様々な荷物が行き来している。大きな野菜かごや小さな手紙が業務員によって各地域ごとに仕分けられ配達員がその荷物を運んでいく。狛荷屋という稲妻の荷運び業者があるが、そちらの配達員にも依頼主の希望で運んでもらうこともある。

そして本日郵便屋に出勤した私は不眠による頭痛と目眩に悩まされていた。そしてそれ以上に、

A「彼の言葉は一体なんだったのだろうか」

昨日席を共にした、詳しくは一人飲んでいたところどこからかひょっこり現れていつの間にか隣に座っていた彼、もといカーヴェが体調を崩しトイレに駆け込む前に発した、「貴方はいつも僕の話を親身になって聞いてくれる。それが僕にとってどれほどの助けとなっているか、貴方は知っているかい?」という発言の真意について考えていた。

彼はいつもひょっこり現れては好きなように喋り好きなように寝る。そしていつも決まってはじめましてから話が始まる。だからこそ油断をしていた。

本来ならばプレイアブルキャラに関わるという行為は避けるべきではあったし、そうしてきた。だから私はズバイルシアターにも行ったことはないし、砂漠にも雨林にある村々にも行ったことはない。教令院という組織はスメールの核に等しいため関わらざるを得なかったが、大概のプレイアブルキャラ達は皆地位の高いものが多く、そして私は配達員ではなく窓口係のため、個人で関わることは無く今のところはセーフでいけている。

酒場で会う彼以外は。

いきなり隣に座ってくる良いの回った輩にNOを言えるほどの精神力はなく、今までなあなあで相手をしてしまっていた。
それでも、そんなのは言い訳で結局は好意だったのだろう。口ではキャラの周りに自身が存在するのはだの言うが、それを目にしてしまえば全てが溶けてしまう。

閑話休題。

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しいすけ(プロフ) - かなり面白かったです!文章がすごく好みでした。ゆっくりでもいいので、次話の更新楽しみにしています。 (1月12日 0時) (レス) id: b4ab387ec9 (このIDを非表示/違反報告)
テスト2 - あ (12月28日 9時) (レス) id: b93e860056 (このIDを非表示/違反報告)
テスト - あ (12月28日 9時) (レス) id: b68cd99f0e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:稲穂 | 作成日時:2023年11月8日 2時

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