.*･ﾟ 私は花吐き病 II .ﾟ･*.

私は花吐き病 78 ページ37

(栞)side


『わあ、なんか新鮮だね！』


花吐き病を患って以来 真夜中に出かけたことなんて
なかったからか、いつも見なれてるシブヤの街が
暗いはずなのにまだ看板やお店の光で周りが明るいからとても新鮮な気持ちだ


『やっぱり シブヤが好きだなぁ』

ふと口にした言葉に 乱数はぽかんとしていた


「(栞)、シブヤが好き？」


『うん、すごく好きだよ』


「…ぽっせは？」


『勿論、好きだよ』




「………じゃあ、俺は？」


久々に見る 裏の顔。
声も顔もいつもの乱数じゃない。
TDDの時から知っていた 本当の 乱数


『…好き。昔からずっと、大好きだよ』

「……そっか。
俺も昔から(栞)が好きだった。

(栞)はどこにいても注目の的で 周りの視線が凄く嫌だった。 他のディビジョンの奴らも(栞)の事が好きだってすげぇ分かる。だからこそ取られるのが怖かった。

素の俺を知っても普通に接してくれて
シブヤが、ぽっせが、好きだと言ってくれて

(栞)と両思いになれて 本当に幸せだよ。

俺を好きになってくれてありがとう
俺たちのそばにいてくれて ありがとう」


そう言い、乱数は私の手を掴み 自身へ引き寄せた

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