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「あーっ！」
酷いっ、勇吾のケチっと不貞腐れているひろの手を引いて、腰を抱いて引き寄せた。
急な動きに俺もひろも驚いていると、勇吾はひろの唇に桃カクテルの缶を付けていた。
「ほら、欲しかったんだろ？呑めよ」
「え…、い…いいよ。
だって勇吾口つけちゃったじゃん…」
「だから？別に問題はねぇだろ？」
「…っ…圭吾が見てるから…」
「呑まねえのか？」
「…っ」
アルコールも手伝ってか夜の顔を纏っている勇吾を直視するのは何となく居た堪れなくて、俺は緑茶ハイを呑みながらテレビ画面に注視していた。
ほら、見てねぇだろと嫌にセクシーな声が聞こえ、自分と同じ声質なのにどうしてあんなにも妖艶な声が出せるのかと変な汗が流れる。
ひろはすっかり無言になっていて、やがてコクっと控えめに喉を鳴らす音が聞こえた。
「美味いだろ？」
「んっ…おいし…」
「ふっ…」
「……っ」
ちゅっとリップ音が聞こえた気がしてさすがに咎めようと顔を向けようとした直後、ゴンっと鈍い音が聞こえた。
「っ、……え？」
「〜〜っ」
「ど、どした勇吾」
ローテーブルに突っ伏して額を抑えながら悶絶している勇吾を見て隣に目を移すと、ひろは冷ややかな笑みを浮かべ勇吾から取った桃カクテルを呑んでいた。
「さぁ、酔いでも回ったんじゃない？」
「……」
「ふふっ」
ひろの有無を言わさぬ笑みに、はは…と苦笑しながら未だ悶絶している勇吾を複雑な目で見つめた。
「宏光…てめぇ…」
「何？恋人にそんな言葉使わないでくれる？」
「…チッ、俺はもう寝るっ」
「えー、いや。まだここにいてよ」
「……」
「ね、勇吾」
立ち上がりかけた腰を再び下ろし、ぶつぶつと文句を言いながらも別の酒に手を伸ばしながらちゃんとひろの話に耳を傾けている。
そして俺がテレビを見てふっと笑いを溢すと慌てて食い付いてきた。
「あっ、おい、今のオチ聞いてなかったんだけどっ」
「あぁ、今のは……」
「……ふっ、何だそれ、ふははっ」
珍しく楽しそうに笑う勇吾を見て、俺とひろは顔を見合わせて微笑む。
勇吾が笑っているのを見ると、俺たちはいつだって嬉しく思うんだ。
普通の人には到底縁がないような壮絶な過去を体験している勇吾だから、もう…笑えなくなってしまうんじゃないかって当時は心配で堪らなかったから、こうやって馬鹿みたいに笑う勇吾を見ると安心する。
この笑顔を守っていきたいって…、思うんだ。
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絢音(プロフ) - みぃちゃんさん» あら、どなたかと思えば…！宏光くんの双子に対する溢れんばかりの愛情を感じ取ってもらえてとても嬉しく思います♪えへへ…私も、双子を幸せにしたい一心で連載やってますから…！みぃちゃん、いつもいつもありがとうね(*´艸`*) (2019年6月30日 22時) (
レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 大好きな宏光くんに誕生日を触れてもらえるのを今か今かとそわそわする双子は何とも愛らしいですね…！圭吾は宏光に恋愛感情は抱いていないけど、大好きで大好きで仕方ないんです(^^)ぎゅってして…って、躊躇いがちにおねだりする圭吾たんを私が抱きしめたくなります！ (2019年6月30日 22時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん(プロフ) - 太ちゃん誕生日おめでとう♪双子ちゃんと宏光にはいつもほっこりさせて頂いてます(*^^*)勇吾に愛を伝える所、圭吾をぎゅっとしてあげる所にはホロっとしました(´；ω；｀)絢音ちゃんの二人に対する愛も感じがしました♪ここでは初コメ！少し緊張しました(￣▽￣;) (2019年6月26日 9時) (レス) id: 8286bf0fde (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - ♪ヽ(´▽｀)/こちらでもはっぴぃばーすでぃ(≧▽≦)圭吾のしてほことも聞いたげるシーンのそれぞれの表情に感動しちゃいました(´；ω；`)物凄く癒されております…( 〃▽〃)最初にふたりがソワソワしてるとこも可愛かったです(*/∀＼*) (2019年6月26日 6時) (レス) id: 38544530dd (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 可愛い生き物がベッドにいたら無条件に癒されますね！ふふ、小ちゃいのにおっきい…。そう、みっくんはおっきいのです！笑 (2019年6月25日 11時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絢音
| 作成日時：2019年5月26日 0時
