奇跡が産まれた日 ページ39
11、奇跡が産まれた日
side宏光
朝、いつものように三人で食卓を囲む。
勇吾は眠気を纏ったままゆっくりと箸を動かして、圭吾は流れてくるニュースに耳を傾けながら美味しいねと微笑んでくれる。
いつもの光景だ。
ただ、いつもと異なる点がひとつある。
「……」
「…っ」
ちらちら。
そわそわ。
そんな単語が聞こえてきそうなくらい、双子は揃って俺の顔をちらちらと盗み見ては何か言いたそうにそわそわしている。
それには全く気づかない素振りで他愛ない話を楽しみながらいつも通りご飯の時間を終えた。
食器をシンクに流してテーブルに戻り、心なしか気落ちしている双子を愛おしく思いながら話しかけた。
「勇吾、圭吾」
改まって名前を呼ぶと、二人はハッと顔を上げて期待に満ちた目で俺を見つめている。
全く…かわいいなぁ。
「お誕生日おめでとう。今夜は二人の好きなごはん張り切って作るから、真っ直ぐ帰ってきてね」
二人を見上げ笑いかけると、双子はすごく嬉しそうな顔で頷いた。
圭吾を見送って、勇吾が二度寝してくると自室に戻るのを見届けてから、俺は手早く家事を済ませた。
今日は有休。
毎年この日だけは、何があっても双子の為だけに全部の時間を使うと決めているから。
勇吾に一声掛けてから駅前の大型ショッピングモールまで足を運び、双子の誕生日プレゼントと今夜の食材を購入して家に戻る。
荷物いっぱい抱えてリビングに入ると珈琲を飲んでいた勇吾が立ち上がり俺の荷物を持ってテーブルに置いてくれた。
「ただいま」
「…買い物行ってたのか」
「うん。よく眠れた？」
「お陰様でな」
「ふふ、良かったな」
優しく微笑みかけると勇吾は何故かムッと唇を尖らせ珈琲に口付ける。
何その顔かわいいっ。
「どうした？」
「…起きたら宏光いなかった。
今日は休みだからずっと一緒だって言ってたのに」
「家出る時声かけたよ？」
「覚えてねぇ」
寝ぼけたまま生返事をされた事に気付いてはいたけど、無理やり起こして行ってくるねと伝える方が可哀想だと思ったんだから仕方がない。
ごめんねーとふわふわの頭をぎゅっと抱き抱え、小さくゆらゆらと身体ごと揺らせば、ふん…と言いながらも勇吾の機嫌はたちまち直る。
どうしたら喜んでくれるのか、勇吾の事なら何だってわかるよ。
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絢音(プロフ) - みぃちゃんさん» あら、どなたかと思えば…！宏光くんの双子に対する溢れんばかりの愛情を感じ取ってもらえてとても嬉しく思います♪えへへ…私も、双子を幸せにしたい一心で連載やってますから…！みぃちゃん、いつもいつもありがとうね(*´艸`*) (2019年6月30日 22時) (
レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 大好きな宏光くんに誕生日を触れてもらえるのを今か今かとそわそわする双子は何とも愛らしいですね…！圭吾は宏光に恋愛感情は抱いていないけど、大好きで大好きで仕方ないんです(^^)ぎゅってして…って、躊躇いがちにおねだりする圭吾たんを私が抱きしめたくなります！ (2019年6月30日 22時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん(プロフ) - 太ちゃん誕生日おめでとう♪双子ちゃんと宏光にはいつもほっこりさせて頂いてます(*^^*)勇吾に愛を伝える所、圭吾をぎゅっとしてあげる所にはホロっとしました(´；ω；｀)絢音ちゃんの二人に対する愛も感じがしました♪ここでは初コメ！少し緊張しました(￣▽￣;) (2019年6月26日 9時) (レス) id: 8286bf0fde (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - ♪ヽ(´▽｀)/こちらでもはっぴぃばーすでぃ(≧▽≦)圭吾のしてほことも聞いたげるシーンのそれぞれの表情に感動しちゃいました(´；ω；`)物凄く癒されております…( 〃▽〃)最初にふたりがソワソワしてるとこも可愛かったです(*/∀＼*) (2019年6月26日 6時) (レス) id: 38544530dd (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 可愛い生き物がベッドにいたら無条件に癒されますね！ふふ、小ちゃいのにおっきい…。そう、みっくんはおっきいのです！笑 (2019年6月25日 11時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絢音
| 作成日時：2019年5月26日 0時
