3 ページ22
「ったく……泣き虫だなお前は」
「…っ…〜〜っ」
「でも…お前がそうやって泣いてくれるから、俺は泣かなくても平気なんだろうな…」
背中を撫でて宥めていたのは俺の方なのに、いつの間にかしがみ付くように抱きついていて、代わりに俺の背中はぎこちない手つきによって撫でられている。
「ほら、もう寝ろ。俺も…今なら眠れそうだ」
勇吾の囁きに高ぶっていた感情が引いていき、涙を勇吾のパジャマで拭って抱きついたまま目を閉じた。
「おい俺のパジャマで拭くな」
泣かせたのはお前なんだから、このくらいは目を瞑れよな。
ったく…と続けて聞こえた声は、耳を疑うほど優しいものだった。
.
+++
コンコン…
「圭吾ー?まだ寝てるの?…入るよ」
カチャ…
「圭吾……、わ…っ、…んふふ、ほんとに…仲良しだなぁ」
勇吾が圭吾をしっかりと抱きしめて、圭吾は勇吾の腕の中で気持ちよさそうに眠っている。
こんなにあどけない二人の寝顔に、胸の奥からジワジワと幸せが込み上げる。
「……一枚だけ、失礼しまーす」
カシャ…
「全く妬けるなぁ。
このくらいは見逃してもらわないとね」
寄り添うように眠る二人をスマホのカメラに収めてから、二人が起きだすまでの間ベッドの淵に肘をついて穏やかな寝顔を眺めていた。
起こすのがもったいないなと声を掛けずにいた幸せな時間が騒がしいものになるのは、それから五分後のこと…
.
756人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
絢音(プロフ) - みぃちゃんさん» あら、どなたかと思えば…!宏光くんの双子に対する溢れんばかりの愛情を感じ取ってもらえてとても嬉しく思います♪えへへ…私も、双子を幸せにしたい一心で連載やってますから…!みぃちゃん、いつもいつもありがとうね(*´艸`*) (2019年6月30日 22時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 大好きな宏光くんに誕生日を触れてもらえるのを今か今かとそわそわする双子は何とも愛らしいですね…!圭吾は宏光に恋愛感情は抱いていないけど、大好きで大好きで仕方ないんです(^^)ぎゅってして…って、躊躇いがちにおねだりする圭吾たんを私が抱きしめたくなります! (2019年6月30日 22時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん(プロフ) - 太ちゃん誕生日おめでとう♪双子ちゃんと宏光にはいつもほっこりさせて頂いてます(*^^*)勇吾に愛を伝える所、圭吾をぎゅっとしてあげる所にはホロっとしました(´;ω;`)絢音ちゃんの二人に対する愛も感じがしました♪ここでは初コメ!少し緊張しました( ̄▽ ̄;) (2019年6月26日 9時) (レス) id: 8286bf0fde (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - ♪ヽ(´▽`)/こちらでもはっぴぃばーすでぃ(≧▽≦)圭吾のしてほことも聞いたげるシーンのそれぞれの表情に感動しちゃいました(´;ω;`)物凄く癒されております…( 〃▽〃)最初にふたりがソワソワしてるとこも可愛かったです(*/∀\*) (2019年6月26日 6時) (レス) id: 38544530dd (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 可愛い生き物がベッドにいたら無条件に癒されますね!ふふ、小ちゃいのにおっきい…。そう、みっくんはおっきいのです!笑 (2019年6月25日 11時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:絢音 | 作成日時:2019年5月26日 0時