RE:I AM

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「……っっ…！？」




嘘だ…嘘だ……




「あ…っ……あぁ…っ」
「藤ヶ谷さんっ…しっかり…っ」
「いや…嫌だ…っ……うそ…うそだっ…！」




足元が覚束なくなり壁にぶつかって放心しているのをマネに支えられる。
目の前に並んでいる6つの白に近づくことなんて怖くてとてもじゃないけどできなくて、嫌だ嫌だと脚がガクガクと竦んでその場に震えていた。



ロケのスタッフさんたちが言うには、突然トラックがものすごいスピードで車線変更を繰り返しながら近づいてきて、バスを避ける時にハンドル操作を間違えたのかそのまま勢いで突っ込んだらしい。
その弾みでメンバーを乗せたバスはカーブを曲がる事ができずにそのままガードレールを突っ込んで…

スタッフさんは別の車でバスを追っていたから無事だった。
メンバーはバスの後部座席に固まって座っていた…。
バスには機材も積んでいたらしく、一部の機材がメンバーの身体を貫いて…



「うっ…っ…」
「藤ヶ谷さんっ！？」



憔悴しきっている俺の様子にスタッフはそれ以上話すのを止め、警察への対応やマスコミへの対策などで慌ただしく去って行った。

残された俺はどうする事もできずに固まっていると、顔…見てあげて下さいとマネに促された。



「っ……やだ……違う…違う、絶対人違いだって…、あいつらじゃない…っ」
「……皆さん、待ってますから…」
「…っっ」



その言葉に突き動かされ、ゆっくりと立ち上がり近づいた。
白い布を持つ手が尋常じゃないくらいに震える。

現れた…色を失くしたメンバーの変わり果てた姿に、息をするのが苦しくなった。



宮田…玉…ニカ…健永…わた…



順に見て、しっかりと顔を見つめ、最後に残った白に手を掛ける。
どうしても布を上げる事ができなくて、涙が込み上げる。



「っ…い…嫌だ……きたやま…っ…きた…やっ……」



この布を上げたら俺はもう生きていけない気がした。

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