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俺ん家来るかって訊かれて、いきなりお持ち帰りされるのって訊ねてしまった。
そしたらおかしそうに笑われて、そうだよって言われた。
一日掛けてこの茶番は続くのかと呆れる反面、きたやまの家に行く機会なんてこれが最初で最後かと思ったら迷わずについていくことにした。
きたやまらしい部屋の造りを新鮮な気持ちで眺めていると座ればとソファーに促された。
ほど近い距離感に身体を強張らせていると、ダイレクトに伝わってしまったらしい。
「緊張してるの?」
「…少し」
「んはは、何だそれ」
「だって…近い…」
「……」
ボソッと呟くと、目の前にきたやまの顔が迫った。
「〜〜っ」
好奇心を抑えることができなかった。
目を閉じると柔らかな温もりを感じた。
それはすぐに離れていき、寂しいって思いながら目で追ってしまった。
「……んだよ、そんな顔すんなって」
「ぇ…、っ…ん」
後頭部にきたやまの手が回り、引き寄せられてさっきとは違う深いキスをされた。
嬉しいはずなのに、空しさばかりが込み上げる。
きたやまも俺のこと好きだったらいいのに…
なんで、俺ばっかり…
「…なんで、そんな泣きそうな顔で笑うの?」
無神経な質問に、涙が溢れて止まらなかった。
「っ…は、…何…なんで?」
「……」
「おい、藤ヶ谷…?」
名前を呼ばれたらもう、限界だった。
「ぅ…っ…ひどいよ…っ…、なんで…っ」
泣きながら北山の胸をドンと叩くと、強い力で手首を掴まれた。
止まらない涙を指で拭われて、こっち見ろって堅い口調で言われた。
「…どうしたんだよ、今何考えてる?」
「……っ」
「ん?俺に言えない?」
言えない。言ったらこの夢の時間が終わっちゃう…
でもどんなに先延ばしにしたって、日付が変われば終わるんだ。
だったらもう…これ以上夢中になる前に…。
「……うそ、なんでしょ…?」
「ん?」
「っ、俺のこと好きだって言ったの、エイプリルフールの嘘なんだろっ!?」
「…っ?」
「家にまで連れてきて…こんな…キスまでしてっ…、俺が動揺するの…見てて楽しかったか?」
きたやまの顔を見て、やっぱり嘘なんだって思った。
俺が気づいてるの知らなかったって顔に書いてある。
「酷い…最低…、…っ…きたやまなんて…きらい」
こんなことされても、キライなんて思えないくらい…大好きだよ。
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ひろ(プロフ) - 絢音さまご返信ありがとうございました^_^ 今は過去の別サイトは紹介されてないのですね。それでは新作がアップされる機会を楽しみにしておりますね(o^^o) またご迷惑でなければコメントもさせてください。お忙しいところ、ご連絡くださりありがとうございましたm(_ _)m (2021年5月12日 21時) (レス) id: 88642e1cbe (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - ひろさん» ひろさん、初めまして(^^)いつも作品読んで下さりありがとうございます♪1ページごとにお星様〜、そんな事言ってくれるの初めてです!とっても嬉しいです(^^)実は歴長いですが、過去の作品は別サイトにあり今はご案内していないんです。お気持ちだけ頂戴しますね(^^) (2021年5月12日 21時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 1ページごとにお星様を押すことができたら良いのに。そしたらぜんぶのページでお星さま押します。たびたびのコメント、失礼しました^_^ (2021年4月26日 15時) (レス) id: e1b1489f48 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ - はじめまして。作品いつも楽しみにしています^_^絢音さんの作品の登場人物がみんな優しくて魅力的で、温かい気持ちになるので、とても好きです。他にも作品をお書きになられていらっしゃいますか?可能であれば拝見したいですm(_ _)m (2021年4月26日 14時) (レス) id: e1b1489f48 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» ふふふ、ほんとは怖いままで終わらせようとしてました(小声)たまには思い切りなバッドエンドも書きたいと思いつつ、誰得なんだ?と控えてますw。でも最後の描写少なかったかなー、もう1ページ頑張ってもよかったかなぁーなんて沸々思ってきてます(*゚▽゚*) (2021年4月2日 22時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:絢音 | 作成日時:2019年11月3日 23時