俺とお前のHUG&WALK

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今日一日くらいなら、食べれなくても仕方ないと思った。





「う…っ…、……はぁ……んっ…っ」
「辛いね…大丈夫だからね…」



だってこんなにリビングとトイレ往復してて…辛そうな声聞いて…、それなのにちょっとでもいいから無理にでも食べてなんて言えるはずがなかった。



「──…っ」
「きたやまっ！？」



やっと吐き気が治まったと思ったら、気を失うように凭れてきて、掠れた声でもう寝たいって言われた。

何かあったら困るからと枕元に水とタオルと袋を用意して、時折顔を歪める北山が心配で堪らなくて…



「気持ち悪いね…痛みもあるのかな…」


「でも、寝られて良かったね…」


「ずっと撫でててあげるからね…大丈夫だよ…きたやま」



俺にできる事と言ったら辛そうな顔で眠る北山に優しい言葉をかけてあげる事とおなかを温めることくらいしか思い付かなくて、ウトウトしながらも一晩中摩って…早く良くなりますようにって祈ってた。





……でも、朝起きた北山に顔を見るなり怒られた。





この多忙な時期に寝ないで看病なんてあり得ない、そんなの頼んでないって…冷たい目でキツく言われてしまった。

何も言えないでいると北山は溜め息をついて、俺が良いって言うまで家に来るなと言われてしまった。

そんなのいやだって泣きながら謝ったけど、意思の固まった北山は許してくれなかった。



そのまま別々の仕事に行かなくてはならなくて、今日一緒のわたに挨拶をした途端、俺の顔を見て一瞬悲しそうになり、それから優しく微笑んでどうしたのって聞いてくれた。

その声音にとても安心して感情が抑えきれず子どもみたいに泣き出すと、何でも話聞くからねとソファーに座らせてくれた。

昨夜からの一連を話して、どうすればよかったのって泣きながら相談した。

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