俺とお前のHUG&WALK

2 ページ27

「……なんか…、ボーっとしてて…」
「うん」
「ちょっとだけ……怠くて…」
「そっか」
「…ごめんね、ごはん…」
「ん、分かったよ。無理に食べなくていいから。
冷蔵庫に入れておくから好きなタイミングで食べればいいし」
「…ぅん」



仕事仕事で休まる暇も無かったもんな…。

急に休みを入れられたものだから、今まで気を張り詰めていたものが反動で一気に身体に表れてしまったのだろう。
申告通りぼんやりとしている太輔の顔を覗き込んで、負担に感じないように明るく話しかけた。



「じゃあさ、せっかくマネが身体休めるようにってオフにしてくれたんだし、今日は二人でだらだらするか」
「…一緒に？」
「そう。二度寝しようぜ〜」
「…ふふ、うん。なんか…すごくねむいかも」
「よしっ、そうと決まれば早速ベッド戻りますかっ。
あっ、その前にあれ、どっちにする？」
「……じゃあ…、ゼリーにする」
「ん」



多忙から…食欲が落ちたりお腹が痛くなったりする事があると以前少しだけ聞いていて、それからというもの小さいカップのヨーグルトとひと口サイズのゼリーを冷蔵庫に常備させるようになった。

ちゃんとしたごはんが食べられなくても、少しだけでも口にしてほしいという俺の願いを律儀に聞いてくれているのが嬉しい。

残った朝食をラップ掛けして冷蔵庫に入れて、ゼリーをひとつ取り出して太輔に食べさせる。
ベッドに促して並んで寝転びぎゅっと大事に抱きしめると、ふふ…と嬉しそうに笑ってくれた。



「んー？」
「二度寝できるのってすごいね」
「時間気にしないで寝ていられるのってすげぇ贅沢だよなぁ〜」
「ん…、しかも…きたやまといっしょ…」



目をとろんとさせながら、嬉しそうに見つめる表情がかわいくて仕方なくて、触れるだけのキスをしてポンポンと頭を撫でてから、苦しくならないように気をつけながら抱き込んだ。



「じゃあアラーム掛けないで、ゆっくり寝ような」
「んふ……ぅん…」
「おやすみ、太輔」
「…お……やす…み……ひろ…」

3→←微睡み休息日 1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す