検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:260,772 hit

5 ページ5

「そ、そんな、人に見せるような写真じゃないから……!」



なんとかそれだけ言って、わたしは彼の横を



すり抜けるようにして、図書室をあとにした。






小走りで下駄箱に向かいながら、


わたしは心臓がドクドクと早鐘を打つように


鳴っているのを感じた。



さっき振り向いたとき、片寄涼太の横顔が


目の前にあった。


たぶん、わたしのスマホをのぞき込もうとして、


背の高い彼は腰を折るようにしていたんだろう。


彼がそばに来たことにも全然気づかなかった。


いつからああしていたんだろう。


わたし、変なことしてないよね?


ぶつぶつひとりごと言ってたりしてなかったかな?


あんなに近くにいたなんて……


わたし、汗くさかったりしてないよね。


話の途中でいなくなったりして、


へんなやつだと思われたかな。

6→←4



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (187 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
594人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆーか | 作成日時:2017年10月16日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。