先輩【brrd】 ページ22
⚠︎グループ超越CP
brさんがちょっとクズ
女の子は可愛い。
愛想だって良いし、髪はさらさら。
身体の全部が柔らかいし肌はすべすべ。
なのにちょっと優しくしていれば僕にその柔らかい肌を触れさせてくれるチョロさも可愛い。
でもどんな子だって先輩には敵わない。
友達の付き合いで入ったテニス部にいた、だるそうにボールを探していた先輩。
最初はテニス部に女の子が少なくてかなりがっかりしていた。しかし、コートに入り、ラケットを握った彼の豹変具合に目を引かれた。
表情は穏やかでも、飛ばす球は全然穏やかじゃない。
テニスのルールはよくわからなかった僕でもすごいとわかるほど。点を確実に取れるところでかつ、相手の取りにくいところを的確に強く狙っている。ダブルスになるとさらに輝く。
相手の得意なところを立てながら、苦手なところを彼なりに分析して、補う。
この実力でも、彼は大会の参加を渋るのだ。
俺はただの趣味でやってるだけだから、と。
かっこいいと思った。
試合後の息切れも、汗も、笑顔も。
最初はこの気持ちはただの憧れにしか過ぎないと思っていた。
｢頑張ったじゃん、ぶるーく」
僕が先輩のプレーを近くで見たくて必死に頼み込んで出た大会は、決勝戦で惜しくも敗れた。
試合後の控室でラケットを手放せなかった僕に先輩は一言だけかけて水を一口飲んだ。
悔しがっている僕に寄り添いながらどこから清々しいその横顔に僕は自分の中で渦巻いている感情がなんなのか理解してしまった。
こんな感情を憧れの人に抱いてしまったと言う罪悪感で僕は今まで通りであればフっていた女の子とつるむようになった。
早くこんな汚れた感情を上書きしたかった。
女の子は嫌いじゃない、むしろ大好きで、来る者拒まずで生きていた。それも先輩に出会うまでだ。今ではいくら可愛くて、いくら性格が良くても先輩と比べてしまう。
キスをしても、抱きしめても、思い浮かぶのは腕の中の子ではなく、先輩だった。
きっとそんな感情も女の子達には丸見えで、別れの言葉は決まって「他に好きな人いるんでしょ」だった。それでも僕に復縁を求めてきたり、また新しい子を紹介されたり、正直よくわからなかった。
どうしたらいい。
僕はもう途方に暮れていた。
いつまでも埋まらない溝を抱えて生きる強さは、案外なかったようだ。
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アサギ(プロフ) - つくねさん» コメントありがとうございます！返信が遅れて申し訳ないです！言葉選びは自分でもかなり気を使っているので褒めて頂けてかなり嬉しいです。応援ありがとうございます！ (12月21日 23時) (
レス) id: e6d6a81c58 (このIDを非表示/違反報告)
つくね(プロフ) - 初コメ失礼します！言葉選びがどれも美しすぎませんか！？もう推しが尊すぎて悶えてました……！応援しています！！！ (11月6日 23時) (レス) id: 8fd93ec4db (このIDを非表示/違反報告)
奏<そう>(プロフ) - 絵が上手い…!!好きだ…嗚呼…(言葉にならない感動) (5月23日 20時) (レス) @page8 id: 4d184c9d16 (このIDを非表示/違反報告)
まりん - 遅くなってしまいすみません…！sm×knの方も最高でした…！リクエストお答えくださりありがとうございました！！😭これからも更新楽しみにしております…！ (2023年5月4日 12時) (レス) id: b747b8200d (このIDを非表示/違反報告)
アサギ(プロフ) - まりんさん» コメントありがとうございます。希望に添えてて良かったです！ちなみにですが『茜を飲み込んで、その後に』の続編(smkn)も書くつもりなので是非読んでください！ (2023年4月27日 23時) (レス) id: e6d6a81c58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサギ | 作成日時：2023年4月20日 21時
