【文スト】浮気現場

浮気 ページ21

『敦くんこの紙なんて書いてある？』



「太宰治、A、中島敦ペア依頼って書いてありますね」



『その下も』



「指名。と」



嫌な予感しかしないし、絶対危なくないですか？



指名されて良かった事１回も無いんだよなあ。



「ポートマフィアだったら僕とAさんだけ指名すると思うんですけど太宰さんもですか」



そこが気がかりなんだよなあ。



『太宰さんに恨みでもあるのかなあ』



「私が何か」




「太宰さん…！」



嗚呼、もう面倒臭い。



今は黙って甘いものが食べたいのだよ。



『指名でーす私と敦くん外出するの危ないので是非一人でお願いします』



「確かに敦くんは外出するのを控えておくべきだね、Aは行こうか」



『うっ、お腹が。よぉし、与謝野先生の元へ行こう』



すると何処からでヘリコプターが飛んでいるのか物凄い雑音が探偵社に鳴り響く。



『うるっさ…』



「Aさん…あのヘリコプター此方へ向かってきてませんか」



『敦くんご名答』



駄目じゃないですか其れ！と声を荒らげているがどうにも出来ぬだろう。



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



『ギルドが此処へわざわざ』



ギルドと言えば異能許可証を持っていない異能集団として有名だ。



わざわざ日本へ…。



社長室へ入っていったが国木田さんが一切近寄るな と私と太宰さんに釘を刺した為、応接間のソファで考え事をする。



指名って大変だなあ。



「Aはどう思う？」



『…嗚呼、居たんですね』



「どうにも異能許可証を狙っているようなのだよ」



……ヘッドホンが全てを物語ってくれている。



『敦を狙っているポートマフィア、異能許可証を狙っているギルド。面倒臭い事になりそうですね』



最近普通の会話が出来る様になったとは言え、これでも警戒している私。


敦のと元へ行こっと。



『じゃ、お先に』

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