【文スト】浮気現場

浮気 ページ17

『国木田さん、嫌ですが、本当に嫌ですが、めちゃめちゃ嫌ですが敦と"鏡花"ちゃん任せました。私はどうせお留守番ですからねー！だ！』


「本当に面倒な女だな…絶対に連れ戻してくる。待ってろ」


『響きませーん』



…睨まないで。




「今帰りました〜」



『…太宰さん…っ！！』




国木田さんと入れ違いで入ってきた太宰さん。無傷、良かった。




「大丈夫だったんですか？太宰さん」



「大嫌いな同僚に会った以外は大丈夫だよ、全く懲りないねェ」




『良かった…』




「A…君心配してくれていたのかい？」




『"社員"を心配するのは当たり前です』



嗚呼、敦くんはまだかな。



「Aは照れ隠しが上手になったんだね、私達は"恋人"では無いか」



何を抜かしているの此方(このかた)は。


阿呆なのか…？



『終わった仲じゃないですか』



「私は認めていない」



『認めていなくても続かない。あの子と仲良くしてたらどうです？』



谷崎さん達が不安そうに此方(こちら)を見つめる。しんどいな。



「君が懸賞首…だと言うことは社長や他の方には伝えたのかい？」



『何故其れをっ…！』



「A、其れは誠か」



『…社長。はい、私は15億の懸賞首でした』






「太宰、Aの保護へ回れ。外出時は必ず付いていく事」





『しかし社長…私は一人でも「Aが中島を良く思っている様に探偵社の皆もお前のことを良く思っている」…分かりました。』



太宰さんと過ごす時間が増えそうです。

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