答え合わせ ８

２７２：合致 ページ19

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「は？どういうこと」



思考停止してる私と、ハッキリと言葉に出てた樹。



「え？お前なんか言ってなかったっけ？写真がどーのこーのって」



少しだけ怒ったような言い方をした樹に焦ったみたいに、菊池くんが女の子に聞いた。



写真…？



「あー、なんか…彼女と写ってる写真を…みたいな。私は無いんだけど！見せてもらったことあるって騒いでた子がサークルに居てね」



なに、それ……。



「誰も会ったことは無いっぽいんだけど、あれ…だよね？遠距離なんだよねって言ってなかったっけ…」



女の子も、気まずそうに笑いながら言う。



「は？それマジの話？」

「樹が知らないってどういうこと？京本さんがこっち来てから会ってねーの？」

「・・・」



大我先輩彼女居ないって…ずっと居ないよって、樹…。

言ってたのに……？



樹と顔を見合わせると、私よりも苦しそうな顔をしている樹が居て。



あぁ、樹も知らなかったんだって思った。





遠距離恋愛って、それ…。

どう考えても……サヤカさん、のことじゃない？



サヤカさんがどこの大学に行ってたのかとか、そんなのは知らないけど。



同い年では無いんじゃなかったっけ？なんて。

聞いてもないのに、追い討ちをかけるように教えられて。



大我先輩が、樹に嘘ついてたのかな？

私に気遣って？あいつ元気なの？とか気にしておいて？

なんなの？元カレ気取り？あんな中途半端に期待させたまま東京行ったくせに？



口から言葉が溢れそうになるのを、必死に堪えた。



すぐに嘘つく癖変わってないんだね、とかなんとか…。

初詣でサヤカさんに会った時、そんな感じのこと…大我先輩言われて無かったっけ……。



ああ、もう。



こういう時に限って、いろいろと合致がいくもので。






もう…そうとしか思えなかった。






「ごめん、もしかしてさ…言わない方が良かったやつ？」



今更気付いたのかって、ため息が出そう。

知らない方が良いことって…多分沢山ある。



「ううん……！全然？ね、樹」

「あ？あー…あぁ、うん」



きっと、何も誤魔化せていないんだけど。



そう答えるしか無くて。












もう……全部、どうでも良くなった。










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