検索窓
今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:18,135 hit

続き ページ5

その日は他にも簡単な回復魔法、補助魔法を教えた。


ソーン君の飲み込みは素晴らしく早く、こちらが驚くほどだった。



『ソーン君は凄いですね、もうこんなにも魔法も使える様に成りましたよ!』



「Aさんが教えて下さったからですよ!」



そうこうしている内に、庭の扉を開く音がした。



「Aさん、ここに居たんですね。探しましたよ」



ソーンも居るのか、とアダムさんは言った。



「兄様!Aさんに魔法を教えて貰っていたんです」



「Aさんに…?良かったな」



私と二人で話していた時よりもアダムさんに笑顔が多い気がする、例えアダムさんでもやはり弟という物は可愛いんだろうなぁ。



「だがもう夜も更けるぞ?そろそろ部屋に戻って休め」



「はい、兄様!」
「あ、Aさん!」



『はい?どうしました?』



「もし良かったら明日もここで魔法教えてくれませんか…?」



そう言ったソーン君の顔は本当に早くアダムさんの様にもなりたいんだな、と感じさせるには十分な表情だった。



『…勿論です!明日も頑張りましょう』



「本当ですか!よろしくお願いします!」



それではお休みなさい、と去っていったソーン君。



『アダムさん、お待たせしてすみません…』
『私達も部屋に戻りましょうか?』



「……あ、はい、Aさんもお疲れでしょうし戻りましょう」



こっちです、と案内して下さるアダムさんの後を付いていく。


しかしどこかアダムさんは上の空に見えた。


______
____


「あの、Aさん…」



部屋に戻り、扉を閉めるやいなやアダムさんに声を掛けられた。



『はい?どうされました?』



「その、ソーンに魔法を教えて下さってありがとうございます」



『いえ、私も楽しいですし!全然大丈夫ですよ!』



やはり、ちゃんとお兄さんだな、と実感。



「俺もソーンにちゃんと剣術を教えたいんですけど時間の都合が合わなくて…だからAさんがソーンに教えて下さって助かります」

「それと…ソーン、だけじゃなくて…」
「俺、にもAさんの事…教えてくれませんか?」



これは驚いた。
私てっきりアダムさんは国のため、イデア様の為に結婚したんだと思っていた。


なのに私という一個人に興味を持って下さっている。
しかもあろう事か自分の弟に嫉妬という形で。

意外と可愛いところもあるんだな…


『ふふっ、喜んで!』


形から入る恋もありかもしれない。

リクエストについて!→←続き



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
50人がお気に入り
設定タグ:#コンパス , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

塩ビパイプ(プロフ) - チビ猫さん» わぁぁありがとうございます!!!塩飴用意しておきますね!!!頑張らせていただきます、よろしくお願いします!!! (2017年11月22日 21時) (レス) id: 6e35826904 (このIDを非表示/違反報告)
チビ猫 - アダムの話で目から塩水が出て来ました…!作者様更新頑張ってください! (2017年11月22日 19時) (レス) id: 23dfa612b9 (このIDを非表示/違反報告)
塩ビパイプ(プロフ) - 玲さん» リクエストありがとうございます(*´ч ` *)アダムの続き…了解です!腕によりをかけて書かせて頂きます…! (2017年11月13日 22時) (レス) id: 6e35826904 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とっても面白いです!いきなりですがアダムのお話の続きが読みたいです!更新頑張って下さい!応援してます!(○p>ω<)尸" フレーフレー☆ (2017年11月13日 21時) (レス) id: 58003ec546 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:塩ビパイプ | 作成日時:2017年11月4日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。