【ハイキュー!!】男装やめたらモテ期来た。

男装やめて9日目 ページ10

☆side天童☆

若利くんに呼ばれたAちゃんが俺達がいる一軍コートに駆け寄ってくる。

『お待たせしました！紅鏡、参上しました!!』

満面の笑みで言うAちゃん。

みんなの顔がわかりやすく赤くなる。

天「Aちゃん!!今日こそは全部ブロックしちゃうからネー!!」

『なぬっ!?俺のスパイク、止められるなら止めてみればいいです!!』

いつも通りAちゃんに絡む。

視線を感じて振り返れば、英太くんが俺の事を睨んでいた。

あーあー。みんな勇気ないナ〜。

今朝。Aちゃんが女だとカミングアウトした後、みんなで話をした。

どうやらみんな、Aちゃんの事が前から気になっていたらしい。

薄々気づいていた獅音くんとけんじろーは女の子として、他の人達は男の子と自覚していてもなんとなく気にしていたという。

俺以外はネ。

Aちゃんの事は嫌いじゃない。

ジャンプ読んでるから、話するの楽しいし。

たまに悪ノリに乗ってきてくれるし。

よく言えば素直。悪く言えば単細胞だから、からかうと面白い。

けど、俺は'男友達'としてAちゃんをずっと見てた。

白「A。ナイッサー。」

バレーは男子と同等、もしくはそれ以上のパワーとスピード、スタイル。

今更オンナノコとしてなんか見れないヨ〜。

バシンッッ!!!!!

綺麗に決まるAちゃんのサーブ。

『いぇーい!!五色!!ハイタッチ！』

五「へっ!?////ああ!!///」

1番重症なのは工カナ〜。前までは普通にしてたのに、今ではAちゃんに声を掛けられるだけで慌てている。

みんな、必死すぎ(笑)

俺はゆっくり考えよ〜。

なんて、思ってたんだケド、

サーブを打とうとするAちゃんの姿を見た時、

まるで獲物を捕らえようとする肉食獣の様な瞳が俺に向けられた。

ゾクゾクっと感じた。

ああ。これが恋なのカナ？

Aちゃんの瞳でもっと俺だけを見てほしいと思った。

その瞳で、俺の事をずっと見ていてほしい。

白「A。もう1本ナイッサー。」

高くボールを投げるAちゃん。

その姿に思わず見とれた。

天「けどさ、とっちゃうヨ!!」

バンッ！

瀬「天童！ナイスレシーブ!!」

『ッチ！珍しいじゃないですか！天童先輩!!俺のサーブをとるなんて!!』

天「まぁネ!!これからは全力で行くからネ!!」

そう全力で。

Aちゃんキミをオトしてあげるからネ。

男装やめて10日目→←男装やめて8日目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す