【ハイキュー!!】男装やめたらモテ期来た。 (ページ12)

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男装やめて11日目ページ12

☆side瀬見☆

不審者が出たということで俺はAを家まで送ることになった。

いつもなら話ながら帰るのだが…

瀬「…」

『…』

話ずれぇ!!!

Aが女だと意識したら、今までどうやって話してたか忘れた…。

黙々と歩く時間が続く。

『…あの、瀬見先輩。』

瀬「!?ど、どうした!?」

『俺、なんか瀬見先輩に悪いことしましたっけ…？』

不安げな顔で俺をのぞき込んでくる。

…かわいい!!!//////

瀬「い、いや!?何もしてないぞ！」

『だって、瀬見先輩なんにも話してくれないから…。』

瀬「すまん…。」

そしてまた沈黙の時間。

せっかく二人きりになれたのに…

『ホント、なんかしてたら言ってくださいね！』

…そうだ!!

瀬「ああ。お前はあんな事俺にしてきたもんなー。」

『!?やっぱり!?な、なにしましたっけ…？』

瀬「そりゃまぁ…酷いことだな。」

『ぎゃぁぁぁぁ!!!サーセンッ!!!』

もちろん嘘。Aは何もしていない。

けど俺は、あるして欲しいことがあるから嘘をついた。

瀬「なぁA…。どうしてくれんだよ？」

『ひいっ!!…ど、どうしたら許してくれますか…？』

瀬「そうだな。…じゃあ、俺の事をこれから名前で呼べ。」

そう。名前で呼んでほしいから嘘をついた。

『名前ですか？』

瀬「そう。名前。」

『それだけ？』

瀬「おう。それだけ。」

それだけ。たったそれだけだけど、Aにどうしてもして欲しかった。

他のやつとは違う存在になりたかった。

ただの先輩ではなく、【特別な】先輩になりたかったから。

『分かりました。それでホントにいいんですか？』

瀬「ああ。男ににごんはない。」

ちょっとドヤ顔して言うと、Aは表情をふにゃっと崩して笑った。

その姿を見てドキッとした。

そう。俺はAのその笑った顔に惚れたんだ。

『あ、着きましたよ。』

気づけばもうAの家の前。

二人きりの時間は終わりだ。

『じゃ、ありがとうございました。』

ドアに手をかけ、振り返るA。

『えーた先輩!!』

瀬「おう。またな。明日、寝坊すんなよ。」

はい。と言ってドアをゆくっり閉め、Aは家の中に消えて行った。

瀬「…はぁぁぁぁぁ/////」

俺はズルズルとその場にしゃがみこんだ。

えーた先輩

…くっそ。これでまた、Aを諦められなくなったじゃねぇかよ。

ぜってーおとしてみせるからな。