film33 壁ドン ページ34
✤
どうやら、何時まで経っても戻ってこないAを
心配し、明日人とのりかの制止を振り切り、探しに
出ようとしたらしい。
扉を開けて、まさか目の前で座り込んでいるとは、
思わかなかった。と、氷浦は、優しく微笑を浮かべ
言葉を零した。
｢大丈夫か？顔が赤いけど｣
｢へっ平気よ？！｣
Aの頬を両手で包み込み、氷浦が顔を近づけて、
尋ねれば、Aは、元々赤く染まっている頬を、更に紅潮させ、あわあわと両手を彼の前に突き出す。
頬に添えられたままの氷浦の手は、氷のように冷たく、火照ったAの頬の熱を、癒していく。
｢本当に？｣
｢ほっ本当よ！だから、早く離れてっ｣
鼻と鼻がくっつく程に、顔を近づけてきた氷浦に、
Aは先程の鬼道とのやり取りが、フラッシュバッ
クし、思わずギュッと目をつぶると、彼の両肩に手
を置いて、ぐいっと押し返す。
｢A！あ、ちょっ……｣
心配しているのに、冷たいAの態度に、
氷浦は頬をムッと膨らませるが、急に肩を押された
ことで、バランスを崩し、体がグラリと揺れた。
｢へっ！うわあっ？！｣
倒れ込む氷浦を、当然Aの体格では、受け止めることが出来ず、そのまま二人は折り重なるようにして、倒れ込んだ。
｢いてて……大丈夫か？A？｣
鈍い音が響き、肘を見事に壁にぶつけた氷浦は、
痛みに顔を歪め、頭に手を置きながら、下で倒れ込
んでいるであろうAに、声をかける。
｢うん……だいじょうぶ…｣
Aは、壁に直撃した頭部にジーンとした痛みが、
するのを感じながら、ゆっくりと片目を開け言う。
｢きーちゃんは………｣
大丈夫？と言い終わる前に、Aが顔を上げると、
氷浦の水色の瞳が真っ先に飛び込んできた。
あまりに近いその距離に、言葉の続きを紡ぐのも忘
れて、ただ呆然と彼の顔を見上げる。
ーその距離僅か10センチー
少し顔を近づければ、唇が触れ合ってしまいそうな距離だ。
(へ……どういうこと？この状態って..)
今現在、氷浦はAを押し倒しており、背後の壁に両手を着いている状態である。
俗に言う少女漫画でありがちな"壁ドン"である。
僅か0.5秒の間で、頭をフル回転させ、Aは現実を理解すると、途端に顔が羞恥で赤く染まっていく。
ポカンとした顔で彼女を見下ろしていた氷浦も、
釣られるように、真っ白な肌をりんごのように紅く
染めた。
(ごっごめん……)
(だっ大丈夫よ、気にしないで)
((顔真っ赤だ))
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シロナ(プロフ) - 愛音さん» リクエストありがとうございます！水神矢くんは、対王帝戦の前後で、雪乃ちゃんを精神的に支えます。絡みは、少し先のお話で予定しているので、お待ちいただければ幸いです！ (2019年3月20日 22時) (
レス) id: 02fecad83b (このIDを非表示/違反報告)
愛音(プロフ) - 水神矢成龍くんとの絡みをお願いします。 (2019年3月20日 21時) (レス) id: 95fbe585e8 (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - あんさん» あんさん、リクエストありがとうございます。鬼道さんとは、星章対王帝の試合で沢山絡ませる予定です！せっかくの幼なじみ設定なので、日常での絡みも増やしたいと思っています(*´艸`) (2019年3月20日 11時) (レス) id: 02fecad83b (このIDを非表示/違反報告)
あん - 鬼道さんとの絡みをお願いします。(￣^￣ゞ (2019年3月20日 10時) (レス) id: 8ea3c89cfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sirona | 作成日時：2019年2月28日 20時
