隊長の涙と悔やみ。 ページ12
＊
「失礼します」
両手が塞がれているため、肩で扉をこじ開ける。
中にいた先生はダルそうな返事をしたものの、俺が抱いて
いる…真っ青なAを見て、顔が引き締まった。
「……まず、ベッドに寝かせろ。事情を説明してくれ」
俺らが倒れたら適当な対処なのに、プロデューサーと
なると違うのか、はたまた女子だからなのか。
そんなのは知らんが、事情を説明しなきゃならないな。
「……はい。まず、」
＊
「そうか…。なら、疲労からの貧血ってところだろう。
ありがとうな、守沢。心配ならいてもいいが、準備のこと、忘れんなよ〜？
俺はちょいと薬持ってくるからな〜。」
嘘だ。
佐賀美先生は、必要なのは全部保健室に置いているはず。
多分、俺のために場所を作ってくれたんだろう。
「…A。すまない、大怪我をさせるところだった。
俺がもっとAの表情などに、気を配れば…こんな、
危険な目に遭いそうになることはなかったのか？
本当に、すまない。すまなかった………！！」
悔しい、自分が憎い。
自分が
すべて、Aを苦しめていたのか……？
「っすまない！俺の都合で、苦しめていたよな…。
反省する、例え地獄に堕ちても。注意をはらう、だから…
俺らの傍を、離れないでくれ……っ」
涙が溢れる。
ジャージにぽつぽつと、幾つものシミをつくっていく。
俺は、あんずよりも、お前を大切にしたい。
ふいに、頭に小さな手が置かれた。
顔を上げると
目を赤くしながら、俺の頭を撫でるAがいた。
「守沢さんのせいじゃないです…っ、絶対に。」
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水無月のぞみ - あんずちゃんはいい子だから悪女は嫌です。 (2023年3月18日 11時) (
レス) id: ba8b16685c (このIDを非表示/違反報告)
(*´･ω･) - とっても面白いです!!えっとこれで完結ですか？続き読みたいです! (2016年6月11日 10時) (レス) id: 3e90a60806 (このIDを非表示/違反報告)
雑音 〜ノイズ〜(プロフ) - この小説、好きです。もう更新はしないのでしょうか？更新楽しみにしてます！ (2016年3月9日 18時) (レス) id: fba53fb9f1 (このIDを非表示/違反報告)
お嬢(プロフ) - 小説読みました。これで完結？ですか？ (2016年2月24日 0時) (レス) id: 3a1f2f0e87 (このIDを非表示/違反報告)
あっさー(プロフ) - あんずちゃんが悪役なのが残念です。 (2016年1月21日 6時) (レス) id: 60dc17cf12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐野 | 作成日時：2015年9月29日 21時
