【梵天】元伍番隊副隊長は明鏡止水 (ページ42)

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買ってあげたい！自分で買いたい！談義ページ42

４１．

「男女像って、私たちカップルじゃないでしょ～。なに？モテたいの？ってさっきも言ったか」

「「何気にショックなんですけど」」

「今までどんな女性(おんな)と付き合ってきたのさ～」
「え？普通の女だけど」

絶対違う、と霧璃歌の顔は物語る
内心、霧璃歌は呆れかえっているが、灰谷兄弟も大体同じような気持ちだ

「別にお金がないわけじゃないんだし～」
「女は奢られたいもんなんじゃねえの？」
「そして男は奢りたい」

「「(なんでオレら、こんな話で盛り上がってるんだろ‥)」」

そういうものなのかと霧璃歌は一瞬、考えるがすぐに放棄する
そんなことは自分には関係ないと

「まぁ、とにかく払えないわけじゃないし、私は払うの～ Understood？」
「オーウ、オーケー、オーケー」
「‥‥わかった」

(灰谷兄はノリはいいけど、すごい棒読み。灰谷弟はガン無視。私が言った意味とは‥‥)

ちなみにこの会話は飲み食いしながらである

「‥‥‥足りない」

空になったサンドイッチの袋を前に霧璃歌はボソッと言う

「ならディナー行こうぜ～。蘭ちゃん、コーヒーだけだしぃ～」

(なんか、その顔で「蘭ちゃん」って言われると違和感がすごーい。前の三つ編みだったら似合ってたけど)

心の内はいざ知らず、霧璃歌は一にもなく了承する

「いいよ～」
「竜胆は？行くか？」
「オレも行く。足りない」

さぁさぁ、お次はフレンチだと三人のショッピング(？)は続く

・・・・・・・

シャララと音が鳴りそうな、細かい細工が見事なシャンデリアの下
こちらも変わらずVIP用の個室で三人は高級フレンチに舌鼓を打つ

「ん、おいし。少なめだから、ちょうどいいし」
「だよな～。フレンチって少なめだよな」
「‥これがフレンチ(普通)なんだよ」

交わされる会話は至極どうでもよく、そしてかなり失礼だ

「なぁ、キリカちゃん」
「なに？灰谷兄」

霧璃歌は普通に食事をしながら、ん？と顔を上げる

「‥‥‥。なーんでキリカちゃんって呼べるようになったのに変わらず、適当な呼び方なのかな？」
「確かに」

(どうでもいい‥‥)

霧璃歌は興味なさそうに、ゴクッと口の中の物を飲み込んで適当に返す

「‥‥‥めんどくさいから？」
「“蘭”のほうが短いでしょ」
「うんうん」

なお、名前を呼び捨てなのは決定事項らしい
この兄弟、なかなか押しが強い

〈至極どうでもいい呼び方事情〉

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良いタイトルが思いつかない