【梵天】元伍番隊副隊長は明鏡止水 (ページ20)

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修羅場と付いていけない展開　４ページ20

１９．

「‥‥‥」

「え、ド修羅場じゃん」コソコソ
「「修羅場だな」」
「「‥‥‥」」

「‥‥あぁ、オレが殺した」パチ
「‥‥‥」

驚いた。少しは動揺するかと思ったんだけど。‥‥これならやりやすい

「それは‥‥タイチョーがマンジローを裏切ったから？」
「そうだ」パチ
「そっかー‥‥」

それなら、私が殺されるのも仕方ないかも。なんて、バカみたいなことをふと思う

「‥‥‥」

少し、悲しいかな‥。もう、何年も前の事なのに
俯くと涙が一粒、私の頬をつたう

‥‥‥心にもないことを

ごめんね、タイチョー。これくらいしか悲しんであげられなくて

再び、顔を上げたときには既に涙はおちきっていた

「‥‥‥」パチ

「三途が女の子泣かした～」
「テメェは黙ってろ」ドン

「うえッ、マジか‥‥」

千夜ちゃんは私の頭に向けられていた銃を動かし、撃つ
銃弾は髪色の派手な人の足元のすぐ近くに放たれ、うすく硝煙があがる
すぐに、千夜ちゃんの銃は元の位置に戻され、私の頭に変わらず向けられる

「ありがと、千夜ちゃん。答えてくれて」

私はさっきまでと変わらな笑顔を浮かべ、千夜ちゃんに向ける

(、でも)

「でも、君が私を殺すのは‥‥‥無理かな？」

パチ今ッ！

一気に私が立っていた場所から踏み込み、飛ぶように素早く接近する
千夜ちゃんの銃を持つ手をバシッと回し蹴りではねのけ、懐に一息もかけず近づき、首正面に手刀を撃つ

「！ッ、しまッ‥‥グェッ！？」カラン

前のめりに千夜ちゃんは倒れこむ
気絶はしない。ただ、ものすごく苦しくて痛いだけ

「「「「！！」」」」
「‥‥‥」モグモグ

マンジロー、興味なさそ～。なんか、呆れてるっぽいし
ま～、毎度のことだったもんね

‥‥‥は～あぁ～

「‥‥何が起きた？」
「めっちゃ、カエルみたいな声したんだけど」
「哀れ、三途」

「ぐッ‥‥」どさっ

仰向けに体制を替えて、倒れこむ千夜に近づき
その上によいしょと私は座り込む

「‥ッ、テメエェ～‥‥！」
「‥‥は？」

　なぜか聞こえてきた声になぜか私はイラっとして春千夜のみぞおちに一発入れる。ちょっと、スッキリ

「かはッ」

はあ‥‥

千夜をチラッと見る
注意力散漫、油断大敵。さっきの千夜に言うとすればこの言葉がピッタリ
私の椅子になって床に転がっている千夜に呆れるしかない

〈上から目線(物理＆精神的)〉