7日間の別世界 #2 【完結】

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あの後すぐ大貴を呼びに行き
詳しい話を聞かせてもらう








わたしが心臓をあげるあげないの、最終的な詳しい話









大貴「まず…Aがさっき言ってた、"病院に居る"Aと、"今ここに居る"Aはどうなるのかって話…」









大貴「本来のAは、死ぬということは変わらない」









ベッドの上、わたしは腰掛け光の手を握りながら黙って話を聞いていたが
その言葉を聞いて、つい、身体が震えてしまう


大丈夫、と言うかのように、わたしの手を握る光の力が強くなる









「……じゃあ、わたしはどうやって生きるの？」




大貴「……生まれ変わる…みたいな、イメージかな。 本来のAは死体となっておそら埋葬されるけど、ほら、今ここに居るAはそのまんまなんだ」



「……世間には？ わたしはどう見られるの？」



大貴「別の人間として見られる。 似てるな、っていう程度でしか認識されない」



「……じゃあ、会社にももう行けない？ 家族にも、友だちにももう会えない？」



大貴「いや…会うことは出来るけど、全く知らない人として見られる」









なにそれ。

ただでさえ、欲を満たさないと生きていけないっていう身体になるのに
元の生活には戻れないわけ？


それってつまりさ。









「……わたし、心臓あげる意味、ある？」









心臓をあげるってことは
つまり、生き延びたいってこと。


だけど
生き延びたところで…









「わたし、何も残らないじゃん」








家族も、友だちも

全て無くなる









そんなの









「……うん。 決めた」









「大貴、わたし、心臓あげない。 このまま…」









ゴクリと入り口で佇む大貴の息を呑む音が聞こえた

わたしを握る光の手の強さがさらに増したように感じた









それでもわたしは言い切る









「……死んだ方が、いい」









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