#6 佐藤景瑚 同級生 ページ9
発車時刻より10分前に来て、いつもの場所に。
そして、毎朝30秒後
俯いてスマホを見たまま
ﾄﾝ､ﾄﾝ､ﾄﾝと
階段3段をリズミカルに降り、ホームに入る君。
電車が入って、私たちの車両は毎日3.4人分空いていて、2席毎朝必ず並んで空いている。
君は画面を見たまま私の隣に腰掛ける。
(今日もかっこいい…)
彼は同じクラスの佐藤景瑚くん。
私は毎日彼を見守っている、いわゆるストーカーってやつかな。
ストーカーって言ったって別に物は盗んでないし、帰りの時間は彼は部活があるし私は門限もあるからあまり一緒ではない。
この、朝だけが一緒に居れる時間。
彼は私の事なんて分かってないし、気にもしてない。
太陽みたいな彼は、影のような私を見ることなんてないから。
ある日の放課後、景瑚くんが中庭にいて、それを眺めていたら、同じクラスの木全翔也くんの彼女がやってきた。
(そういえば、3人仲良かったな…)
「あのさ、俺本当はAのこと好きなんだよね。翔也じゃなくて俺にしなよ。ね？」
まさかの言葉だった。
(え、景瑚くんAちゃんのこと好きなの…？だって、木全くんがAちゃんと付き合うように手伝ったのも景瑚くんじゃ…)
木全くんをあまり知らない私でもわかった。木全くんの必死な表情。ああ、彼女さんは羨ましいな。こんなに大切にしてくれる人がいて。
私はストーカーでしかないから。
彼女でも友達でもない私は、さすがに傍に居合わせるのも気まづくなり、校舎に戻って帰る支度をした。
帰り際、景瑚くんとすれ違った時、
「っ？！ﾊﾞｯ」
思わず手を掴んでしまった。
「え…っと。A…さん。」
知らないと思っていた私の名前。
きっと存在なんて気にもしてないと思っていたのに。
でも、今はそれどころじゃない。
「…なんで、泣いてるんですか。」
え？あ、はは笑なんて、強がってるのか、本当に気がついていなかったのか、彼は軽く笑って、でも、太陽みたいな彼は居なくて。
「…私なら、話聞きます。」
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てる - 読者の皆様大変申し訳ありません。作者の不手際でアカウントログアウトしてしまい、ログイン出来なくなってしまったので更新は終了となります…ご愛読ありがとうございました。 (2020年8月14日 16時) (
レス) id: 8016221eec (このIDを非表示/違反報告)
推しはヒチョン - 発想力が乏しいので、お任せします。ヒチョンさんの作品があることが嬉しいので。 (2020年2月1日 9時) (レス) id: 2f509fd299 (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - 推しはヒチョンさん» ありがとうございます、具体的なリクエストはありますか？無ければ完全に私独断になりますので、よろしければご返答願います。 (2020年1月31日 19時) (レス) id: cebf547678 (このIDを非表示/違反報告)
推しはヒチョン - ヒチョンさんの話を書いてくださりありがとうございました。もし、よかったらまた違うテイストでヒチョンさんの話を書いていただきたいです。 (2020年1月31日 17時) (レス) id: 2f509fd299 (このIDを非表示/違反報告)
mimi(プロフ) - 嫉妬しちゃう蓮くんリクエストですお願いします。 (2019年12月30日 1時) (レス) id: a90bdc83e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：輝 | 作成日時：2019年12月1日 17時
