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83.月の光は幻想的です ページ3

『わっ』





反射的にポイッと投げてしまったコーラ缶。

どうやらAは受け取るのは苦手だが投げるのは得意のようだ。

宙でくるくると回転するそれは月に照らされて、どこか幻想的に見えた。






バシャッ






中身を全て2人の頭にぶちまけ、最終的にAの頭に当たってから地面にカランっと音を立てて転がっていった。


やってしまったと固まるAの隣からドス黒い雰囲気が漂った。







「…………A、私さ風呂入ったって言ったよね」


『ハイ、そうでございます』


「どーしてくれんの?これ」


『えー、…私と一緒にお風呂入る?』


「……心配しかないな」







そんな会話をしながらAはチラリと硝子の顔を伺う。

怒っているような表情はなく、逆にどこか楽しそうなその表情に、Aはほっとした。







「おーい!お前ら、何かあったかー!?」



『わあ、凄い近所迷惑な声』


「大丈夫。ここ周りに家無いから」


『それもそっか』








少し遠くにある寮から聞こえた悟の声。

その隣には傑も居た。


コーラ缶を拾ったAは硝子に行こうと促した。


悟達の前まで来た2人を見て、悟は驚いたように目を瞬きながら言った。








「お前ら何したらそんな濡れんの?」


「Aにやられた」


『コーラにやられた』


「成る程。Aならやりそうだな」


「Aだからな」


『何、私信用されてるの?されてないの?』


「「「どっちでも無い」」」


『それ一番キツい』





そう言って笑い出した4人。

漸く笑いが収まり寮に入った。





「そう言えばA。その手に持っているのは何だい?」


『え?……あ』


「Aそれ……」


『ヤバい。資料室にある物持ち出しちゃった』





Aがずっと持っていた資料はすでにコーラで濡れてしまっていた。

呆然と4人はそれを見つめ、一番に口を開いたのは悟だった。





「……燃やすか」


「さんせーい」


「今回ばかりは仕方ないね」


『じゃ燃やしまーす』






パチンとAが指を鳴らすとAの手の中で資料が一瞬で燃えて消えていった。







『証拠隠滅完了』


「でも良かったの?燃やしちゃって」


『だいじょぶ。大したこと書いて無かったし、全部暗記したから』


「なんかそのドヤ顔腹立つ」


「「それな」」


『なんで!?』





その後、資料室の鍵を開けっぱなしにしていて、Aが必死に責任転嫁していた所を高専内で目撃されたという。

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小春日和 - すみません、なんでか残高になってるけど無視してください。……なんで残高なんだ? (2023年2月20日 16時) (レス) id: f370adada3 (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - マリオットさん» コメントありがとうございます!タメ口で書くの苦手なのでこのまま敬語で書かせていただきます。全然ずうずうしくなんてないので是非先輩と呼んでください、めっちゃ喜びます。よかったら、マリオットさん残高の小説のタイトル教えて欲しいです! (2023年2月20日 16時) (レス) id: f370adada3 (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - 初コメ失礼します!一気読みしましたありがとうございます(?)学校休んで見てます!母にばれたらやばいです!私は小六ですが、呪術の小説書いてます!どうぞタメ口で、、、、、、私もよろしければタメ口で小春日和先輩と呼びたいです!ずうずうしくてすいません🙇 (2022年11月17日 13時) (レス) @page15 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - 雪さん» 私が壊した眼鏡って友達のなんです。しかも、その子の3回も壊してしまって…。私が借りた瞬間壊れたり、抱き付いたら壊れたり…。3回目なんて私が友達の近く通っただけで壊れたんです。……眼鏡に呪われてるのかな? (2022年2月13日 10時) (レス) id: f0a1c41359 (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - 雪さん» 1話から一気に読んでくださったんですね!ありがとうございます!でも、夜更かしは駄目ですね…私は中ニなのに10時に寝てます。11時過ぎると睡魔がヤバいんです。 (2022年2月13日 10時) (レス) id: f0a1c41359 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小春日和 | 作成日時:2022年1月31日 6時

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