98.最近天気予報が全然当たらない ページ19
noside
「長生きしろよって…、自分が死んでりゃ世話ないわよ」
高専内の建物の外にある階段に野薔薇と恵は座っていた。
悠仁の言葉を恵から聞いた野薔薇がそう溢した。
「Aは?あの子は何か言ってた?」
「…”明日は晴れるといいですね“」
「はぁ?何、あの子天気予報士目指してたの?」
昨日の雨が嘘の様に、Aの言葉通り今日の空は青く澄んでいる。
明らかに意味が分からないと言う顔をする野薔薇に恵は言った。
「隠し言葉だ。元の言葉は”明日も晴れるといいですね“、意味は”明日もあなたに笑顔でいてほしい“。……あいつが昔からよく使ってた言葉だ」
「昔からって…、アンタ高専に来る前からAの事知ってたの?」
「……俺の気のせいかもしれないがな」
初対面の時から名前呼びをされても違和感がなかった。
時折感じていた近親間も自分の仮説が合っているのなら納得がいく。
それを確認する事はもう出来ないが。
その事を改めて思った恵は小さな溜め息を吐いた。
「…アンタ、仲間が死ぬの初めて?」
「
「ふーん。その割に平気そうね」
「……オマエもな」
「当然でしょ。会って2週間やそこらよ。そんな人が死んで泣き喚く程、チョロい女じゃないのよ」
そう言った野薔薇の口元が僅かに歪んだ。
それに気付かないふりをして恵がぽつりと呟く。
「暑いな」
「…そうね。夏服はまだかしら」
会話が終わる、そう思った瞬間ザッという足音に2人は顔を上げる。
そこには緑色の髪を高い位置で括った高専の女子生徒がいた。
「なんだ、いつにも増して辛気臭いな恵。お通夜かよ」
「禪院先輩」
「私を苗字で呼ぶんじゃ___」
「真希、真希!!」
呼ぶんじゃねぇ、そう言おうとした女子生徒__禪院真希の声を遮ったのは近くの木からひょっこりと顔を出すパンダだった。
その下からもう1人男子生徒が顔を覗かせている。
「まじで死んでるんですよ。昨日!!一年が2人!!」
「おかか!!」
「は や く 言 え や」
まさかの事実に真希は焦り2人(1人と1匹)に叫ぶ。
「これじゃ私が血も涙もねぇ鬼みてぇだろ!!」
「実際そんな感じだぞ!?」
「ツナマヨ」
ギャーギャーと騒ぐ3人(2人と1匹)を指指した野薔薇が少し引き気味に恵に問う。
「何、あの人(?)達」
「二年の先輩」
この時、2人の目は死んでいた。
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←97.説明って難しいよね
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小春日和 - すみません、なんでか残高になってるけど無視してください。……なんで残高なんだ? (2023年2月20日 16時) (レス) id: f370adada3 (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - マリオットさん» コメントありがとうございます!タメ口で書くの苦手なのでこのまま敬語で書かせていただきます。全然ずうずうしくなんてないので是非先輩と呼んでください、めっちゃ喜びます。よかったら、マリオットさん残高の小説のタイトル教えて欲しいです! (2023年2月20日 16時) (レス) id: f370adada3 (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - 初コメ失礼します!一気読みしましたありがとうございます(?)学校休んで見てます!母にばれたらやばいです!私は小六ですが、呪術の小説書いてます!どうぞタメ口で、、、、、、私もよろしければタメ口で小春日和先輩と呼びたいです!ずうずうしくてすいません🙇 (2022年11月17日 13時) (レス) @page15 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - 雪さん» 私が壊した眼鏡って友達のなんです。しかも、その子の3回も壊してしまって…。私が借りた瞬間壊れたり、抱き付いたら壊れたり…。3回目なんて私が友達の近く通っただけで壊れたんです。……眼鏡に呪われてるのかな? (2022年2月13日 10時) (レス) id: f0a1c41359 (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - 雪さん» 1話から一気に読んでくださったんですね!ありがとうございます!でも、夜更かしは駄目ですね…私は中ニなのに10時に寝てます。11時過ぎると睡魔がヤバいんです。 (2022年2月13日 10時) (レス) id: f0a1c41359 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小春日和 | 作成日時:2022年1月31日 6時