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第140話 ab ページ47

途方もなく長く感じた、だけど実際にはほんの僅かな時間の動画が終わった。


「いやあ、良いよね。
SNS見たけどファンが大喜び。
あと男性アカウントかなーって感じのが、阿部くんならいけるとか結構反応しててさ。
新しいファン層獲得じゃない?」


そんなもの、いらないのに。
場の空気を一切無視した明るい声色が、部屋を支配しているようだった。


「ほんと、よくやったよ。
さすが、阿部くんからやりたいって言ってくれただけのことはある。」
「え、」


俺から?
何を言い出すんだと、混乱する。


「阿部ちゃん、そうなん?」


康二に名前を呼ばれてそちらを見れば、その顔は今にも泣きそうで。


「待って、俺、」


すぐさま否定しようとした。
けど、


「え、阿部くんがやりたいって言ったんだよね。
それで目黒くんを誘ってたでしょ。」


そんな言葉に遮られる。


「違います。
なんでそんな、」
「違う?
大丈夫?
そんなこと言って。
契約問題なら裁判でもなんでもするけど。」


裁判?
突然出てきた言葉に驚く。


「まさか事務所が無理にさせてるなんて言い出さないよね。
ああ、契約した時の音声ならあるけど聞く?」
「っ…、」


確かに本心とは別に、あの時、やらせてくださいと俺は言っている。
でもそれは、交換条件があったからで。
だけど否定する道は完全に、計画的に塞がれていたのだと悟った。


「もう一度聞くよ。
阿部くんがやらせてくださいって言った、何か違う?」
「…違いません。」


貫き通すと誓った嘘は、こんなにも呆気なく、最悪の形を迎えてしまった。


「あ、電話だ。
ちょっと出てくるから皆帰りの支度済ませておいてね。」


バタンと音をたて、乱雑にドアが閉められた。
俺は誰の顔も見れなくて、思わず俯く。


「阿部ちゃん。」


康二に呼ばれてハッとする。
そうだ、まずはどうにか誤解を解かなきゃ。


「こう」
「なあ、どういうことなん!?」


がばりと両腕を掴まれて後ろによろめいた。
その勢いと、それから康二が今まで見せたことのない、信じられないものを見ているような目をしていたことに気付いて、俺は言葉を失った。

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葉子(プロフ) - ゆきのさん» この音声が公開される日はあるのか否か…、ですが、この事務所なら切り貼りしかねないですよねぇ!どうやってこの沼から脱出するのか、誰がその一歩を踏み出すのか、ぜひ見届けていただけたら嬉しいです! (2021年2月6日 22時) (レス) id: f3c5f4857a (このIDを非表示/違反報告)
葉子(プロフ) - かおるさん» この小説で何度目だ!?と突っ込みが来そうな展開で申し訳ありません(汗)相変わらず可哀想なあべさんです…。さくまさん視点更新しますね…! (2021年2月6日 21時) (レス) id: f3c5f4857a (このIDを非表示/違反報告)
葉子(プロフ) - みなみさん» 忘れずにいてくださったことに感謝です…!下書きが最近あまり進まないのですが、こんなに長い丁寧なコメントいただけたので、すごく励みになりました!頑張ります! (2021年2月6日 21時) (レス) id: f3c5f4857a (このIDを非表示/違反報告)
葉子(プロフ) - みなみさん» ーの助けはあると良いですよね。事務所側にも完全に陥れられている状態なので…。さて、mmさんがどう振る舞うか、iwsk、iwfkがどうなるのかは、さすがに愛の権利4で明かしたいところです!後者二つは最近mmab案件で完全に放置しているも同然な扱いですみません…!最早 (2021年2月6日 21時) (レス) id: f3c5f4857a (このIDを非表示/違反報告)
葉子(プロフ) - みなみさん» 文明の進化ってある意味厄介なところありますよね、リアルでも。と、思っている機械音痴な私です…!今までのことも譲るのが1万歩だったことに思わず笑ってしまいました(笑)そんなに譲歩してくださるとはある意味お優しい!(笑)確かにこれだけ泥沼化しているのでメンバ (2021年2月6日 21時) (レス) id: f3c5f4857a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葉子 | 作成日時:2021年1月17日 0時

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