問題24 ページ26
今日は雲ひとつない快晴。嫌になるくらい晴れ渡り、何と言っても暑い。蝉の声すら温度を上げているような気がする。
私達の家は日本家屋だ。少し改築した所もあるが、ほとんどは建築当初から変わっていない。そして、頑固な父上の言葉によりクーラーが付いているのは広い我が家の中でたった1箇所だけ。一番多く人が集まる所、居間である。その他は一般的な扇風機でなんとか凌いでいる。
まぁつまり暑すぎるのだ。
『杏……もっとそっちに寄ってくれないか。風が当たらない……』
「充分当たっているだろう……というかどうせそのうち部屋が冷えるのだから」
『今暑いんだから仕方ないだろ……』
「むぅ……」
エアコンの正面に立つ私達は、少なくとも普段教鞭を執る先生には見えないだろう。仕方ない、人間なんだよ。
『あづいー……』
「言うな……」
今なら喜んで水風呂に入れる……←
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ピーンポーン
「カヤ頼む」
『んん……』
玄関までが遠い…………そういえば千は熱中症になってたりしないだろうか。こんな暑いから心配だ……
『……はい』
「よっ」
『!』
玄関前には約2mの巨体が片手を上げて立っていた。
『何故……?』
「おーおー派手に死にそうな顔してんな」
『何か用が?』
「千寿郎に渡したいもんがあってな。居るか?」
『いや……千なら友達と遊ぶと言って出掛けた』
「そうか。なら渡してやってくれ」
手渡された紙袋には衣服が入っていた。
何故か仲が良い煉獄家と宇髄家はこういう事が多い。千寿郎も千寿郎で天元に懐いているようだし。親同士も仲が良いようだ。
『ありがとう。……待て天元』
「ん?」
帰ろうとした天元を呼び止めた。
『休んでいったらどうだ?こんな暑い中歩くのは疲れただろう。中は少しマシだ』
「良いのか?」
『ああ』
「んじゃお言葉に甘えて」
天元が歩く度に床の板が声を上げる。
茹だる外から中に入って分かったが、存外クーラーは機能しているらしい。
「誰も居ねぇのか?」
『杏と私だけだ。みんな出掛けてしまってな』
「する事無くて派手につまんねーだろ」
『……うん』
「!何故君がいるんだ」
『千におさがりを持ってきてくれたんだ』
「ちょっと休んでくぜー」
天元が家に来るのは初めてではない。寧ろ学生時代は仲間内の家でよく遊んだものだ。
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すみた先生(プロフ) - 星猫さん» ありすぎて文字数足りないので、次話で答えさせていただきます!質問コメントありがとうございます!! (2021年3月27日 17時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか? (2021年3月27日 17時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2021年1月27日 21時