命令7 ページ15
田中「!……っ……ぅ……」
澤村「ど、どうした田中」
田中「うっ……ぐ…………
きよ、こさん………!!」
東峰「清水……?」
服従確認のメールを見た田中は嗚咽を漏らす。そして頻りに清水の名を呼ぶ。既に食堂から戻ってきていた西谷が田中の肩を揺する。
西谷「どういう事だよ……なぁ。潔子さんがどうしたんだよ!龍っ!」
田中「っ……すまねぇノヤ……すまねぇ……」
西谷「……!おい……笑えねぇよ……」
日向「!谷地さんと清水先輩が遅いのって……」
影山「まさか……」
澤村「っ!」
東峰「あ、ちょ…大地!」
澤村は血相を変えて走り出した。向かう先にはトイレがあった。後から東峰、日向も追いかける。田中、西谷、影山、月島は動けずにいた。
月島「はぁもうほんっと嫌だ……感覚狂う……」
影山「死んだ……のか……」
西谷「んな訳ねぇだろ!2人が……潔子さんが死ぬはずねぇよ!!」
と言いつつも西谷は背中に嫌な汗が伝うのを止められない。田中が何も言わず涙を流し続けるのを見て、取り繕っていた表情に絶望の色が浮かぶ。
澤村「清水!谷地さん!いるか!!」
澤村の呼び掛けに応答は無く、女子トイレの中は人の気配など微塵も感じさせてくれなかった。
澤村「っ……入るぞ」
東峰「え、でもここ女子トイレ……」
澤村「今そんな事言ってる場合かよ!居たら居たで謝ればいい」
3人は足を踏み入れた。
日向「……え」
日向はドアノブに巻き付けられたものに手を伸ばした。
日向「ロー、プ……?」
澤村「っ!清水!谷地さん!」
ロープが括り付けられているとは2つの個室。澤村は2つの扉を力強く叩き、名を呼んだ。
やはり応答は無い。
東峰「!回らない……」
まるで人の重さが鍵として掛かっているように。
151人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しょー@めいそら坂セン推し - すみた先生さん» 頑張って!!続編も読んでくる! (2021年8月12日 17時) (レス) id: b8eda32ef2 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 知らない人かと思ったら葡萄でしたか!コメント、全くそんな事ありませんからぁぁ!!泣きながら喜んでますからぁ!?次編でもよろしくお願いしますよ!! (2021年8月9日 11時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
雪音くん。 - はい今回も面白かったでぇぇぇす!毎回コメントうざかったらごめんなさーい!またまた考察が楽しくなりそうです!あ、元葡萄です! (2021年8月8日 20時) (レス) id: 99adb678db (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 葡萄さん» お、お手本……!?いえいえそんな!どこまでも趣味全開の話に着いてきて下さる読者の方が凄いんですわ! (2021年8月1日 15時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - しょー@misrsnsk推しさん» ここてやっと王様の姿が見えてきました…!やっと、やっとです!ここから派手に展開させていきたいと思います!応援ありがとうございます。頑張りまっす!! (2021年8月1日 15時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すみた先生 | 作成日時:2021年1月2日 14時