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夕方。洋服ダンスからスウェットを取り出しながら、私はとある疑問をめちゃくちゃ真剣に考えていた。
� �五条の髪の毛ぜんぶ若白髪説。
�◆�夏油のあの前髪、本気でオシャレだと思ってやってる説。
��、夜蛾先生学生時代暴走族説。
「ヤバい全部気になる……！」
五条の場合眼孔にアクアマリン嵌め込んでんのか？ から始まるので考え出したらキリがないけど下二つは卒業までに解明するんじゃねえか……！？
──とまあこんな風に考察していたのである。10年後に「あの時の私くっっっっだらねえこと考えてたなあ」と後悔するとは知らずに。
「硝子ってこの調子でタバコ吸い続けてたら何年後に死ぬんだろー」
デザイン考案者を全力で殴りたくなるくらいにボタンの位置おかしい制服を上のジャケットから脱ぎ捨てる。冬はいいけど夏場もこんな分厚いの着なきゃいけないとか季節感覚イッてて笑えない。せめて来年入学する子からは夏服も用意したげて……。
外気に晒された上半身、胸囲を覆う下着をふと見つめて思った。白の下着って一番透けないとか思われがちだけど白のブラウス着たら結構丸見えなんだよね。他校の女子見て思った(通報はNG)。
……まあ私は関係ないか、制服黒色だし。
床に置いていたスウェットを拾い上げ「ゴトッ」て、ドアの方からどう考えても不審すぎる物音がしたので横見する。あ、でも硝子と一緒にドラマ見る約束してたか、
「……」
「……」
……ら。おい待て頼む待ってくれ。その白髪に碧眼って思い当たる人物地球上で一人しかいないんだけど。
「ねえ……」
「……」
「……なんか言いなよ、謝罪とかあるでしょーが……」
「……ーー、」
微かに動いた口の形。その後口も目も(多分鼻も)閉じてフェードアウトさながらの退室をかましたアイツを見届けて私は身に置かれた状況を全て察する。上半身、ブラしかつけてなかった。
ーー……白。
「【皆様の体に影響を及ぼす可能性のある大音量のため自主規制でお送りいたします】ーーー！！！！！！」
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作成日時：2020年12月30日 22時
