Sweetie4 ページ4
side.Senra
その夜。部屋の窓から月を眺めていたら女が石橋を渡ってくるのが見えた。久しぶりの人間。しかも、捕まえてくるのではなく自らここへ来た。ラッキー、なんて思うがその女が当たりかは分からない。
今までの女はみんなハズレ。一人、とびっきりというほどではないが当たりに近い女がいたが、堪えられずに死んだ。それ以降、当たりおろか当たりに近い女に巡り会うことはなかったのだ。
そんな中俺たちの城へとやって来た少女。どんどんと扉を叩いているのを彼女からは見えない位置にある窓から眺めていた。
「さて、あの子は当たりかな……？」
まあ、半分諦めてもいるが。
彼女は何かに怯えているようだった。後ろを向いた彼女と同じ方を見ると白い影が見えた。しかし、目を凝らしてみればそれは森で何度か見たことがある幽霊で。
きっとあの女は何かの理由で森に入り、そこであの幽霊に見つかって追いかけられていたのだろう。
しかし、普通あの手の幽霊はよっぽどの理由がない限り人間に手は出さない。ということは、女は幽霊を引き寄せるような何かを持っている？
そのとき、ふと頭に浮かんだのはもしかしての仮定。それを確かめるべく、俺は部屋を出て城の入り口へと向かった。
歩きながら角と羽、尻尾をしまう。まずは、同じ人間として接する。そして油断を誘ってから眠らせるのだ。
----------×××××----------
パチンッと指を鳴らし、灯りを付ける。驚いたような声をあげた彼女に柱の後ろから声をかけた。
「あれ、可愛いお嬢さんではないですか。こんなところへどうしました？」
彼女の元へとヒールを鳴らしながら歩き寄った。
ふむ、匂いは普通の人間と同じだ。顔立ちは整った方だが幼く見える。年は幾つぐらいだろうか。……純粋だろうか。当たりなら純粋な女ほど良いのだが。
「え、と……あの、私……」
「……どうやらお客様では無いようですね。お困りでしたらどうぞここにいてください。ここには変なものは入ってこれませんから」
「あ、りがとう、ございます……」
その後、彼女を食堂へと連れていき紅茶を渡した。仲間お手製の人間専用睡眠薬を入れて。粉末状な為、溶かせば入っていることは分からない。匂いだって無いし。
普通はその後相手が紅茶を飲んで眠てしまうのだが、その女は話しかけてきた。突然のことに驚くも顔に出さないようにして受け答える。
そして会話にさりげなく本当のことを話せば彼女は顔を恐怖に歪めた。
ああ、いいなぁその顔。大好きだ。
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ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2021年6月8日 18時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
詩音 - この作品めちゃくちゃ好きです!更新頑張って下さい!!! (2020年3月6日 19時) (レス) id: 63dfd51ca8 (このIDを非表示/違反報告)
いとせ(プロフ) - めちゃくちゃ好みです、、！更新楽しみに待ってます！ (2020年1月5日 20時) (レス) id: 647989654a (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - れいさん» ありがとうございます！甘々目指して頑張りますね！！ (2019年10月27日 23時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - あをい。さん» ありがとうございます！突然の思い付きで書いたのでドタバタ感がありますが……頑張ります！！ (2019年10月27日 23時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山犬 | 作成日時：2019年10月22日 9時
