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Sweetie10 ページ11

side.Urata


 グラリと“蜜”の体が俺の方に倒れてくる。ぽすりと俺の胸に収まった彼女を支えた。
 キャパオーバーしたのか眉をひそませて眠ってしまったようだ。


「あれ、気絶しちゃった?」
「いや、眠ったみてーだ」


 彼女の膝の後ろに手を回して横抱きをする。起こさないようにゆっくりとベッドに寝させて布団をかければ「んんっ……」と身じろぎをして寝返りをうった。
 今時計は2時を指している。人間ならもう寝ている時間だろうから、もしかしたら眠ったのは、ただ眠かっただけなのかもしれない。睡眠薬飲んで寝て起きたばっかりなのによく寝れるなーとも思うけど。


「……そういや名前まだ聞いてなかったな」
「そだねー………って、それより!!俺とうらさんだけ甘いのと力もらえてないやんかっ!!」
「坂田静かに。起きてまうやろ」


 あ、と両手で自分の口を塞ぐ坂田だけどもう喋り終わってるんだから意味なくない?
 四人、ベッドを囲んで“蜜”を見下ろしながらこれからの生活に笑いが溢れる。
 明日から、俺たちは甘いのを毎日食べられるんだ。キャンディーマシュマロ、クッキーチョコレート。そんなのより数十倍も甘いものを、毎日。

 ……それにきっと、他の表情も見せてくれるはず。何せ、俺らの“蜜”は純粋なのだから。


「さて、これからのこいつとの接し方だけど……。今のままでもこいつは甘い。お菓子とは比べられないほどに。
……でも、俺らへの愛情をこいつに抱かせればもっと甘くなる。……さ、どっちがいい?」

「このままか、堕とすか、か」


 三人は顔を見合わせるとすぐに俺を見て口角をあげる。その瞳は熱に侵されたまま。彼女から直接甘いのをもらった志麻くんとセンラは、もっと。


「そんなの決まっとるやん」
「堕とす。そんで、さらに甘くして、食い尽くす」



 欲求を隠さずに言い切る彼らはもう、獲物を狩る狼のようで。それはきっと自分も同じで。これからが楽しみすぎて仕方ない。
 次は何を見せてくれるのだろう。……面白いの、期待してるよ。お嬢さん?


「俺も、同意見だ」




*

殿堂入りありがとうございます!!

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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2021年6月8日 18時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
詩音 - この作品めちゃくちゃ好きです!更新頑張って下さい!!! (2020年3月6日 19時) (レス) id: 63dfd51ca8 (このIDを非表示/違反報告)
いとせ(プロフ) - めちゃくちゃ好みです、、!更新楽しみに待ってます! (2020年1月5日 20時) (レス) id: 647989654a (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - れいさん» ありがとうございます!甘々目指して頑張りますね!! (2019年10月27日 23時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - あをい。さん» ありがとうございます!突然の思い付きで書いたのでドタバタ感がありますが……頑張ります!! (2019年10月27日 23時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山犬 | 作成日時:2019年10月22日 9時

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