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自分の主人に対しては並々ならぬ忠誠心を持ち、主人のためであれば命をも賭す覚悟でいる。もちろんそんなことを主人に伝えればやめろと言われるであろうことは明白なので口には出さないが、言動や態度など、端々よりその気概を感じることができる。
そんな気の持ちようであるがため、主人のことを侮辱されたり貶されるとみると烈火のごとく怒りだす。しかし、彼の性格からか、それを表に出すことはほとんどない。口調や会話の内容を鑑みると明らかに機嫌を損ねているのだが、表情はいたって穏やかなことであることがほとんどのため、彼の裡の激情にはたいてい気づかれていない。

上記の通り、主のことを侮辱されればもちろん怒髪冠を衝くようであるのだが、これ以外にも、仲間や自身のアルマとしての矜持を悪く言われることには自制がきかない。仲間を思い、礼節を重んじ、主に尽くす。戦士としては一級品だろう。

ただし、彼が優れているのはあくまで戦士としての話。自分のことに関しては無頓着であり、己の身の回りのことは二の次である。人に指摘されるまで気づかないことも多く、裡に抱えたストレスや負の感情をどこで発散しているかは謎である。

今の主人と契約を結ぶまではたいそう荒れていた様子。有り余る力とフラストレーションを持て余していたのかもしれない。マルスの荒くれ者という認識はあながち間違っていないのである。

妬み嫉みや恋愛面での“好き”、内より湧きあがる欲望など、人の持つディープな感情に非常に疎い。疎いというより「知らない、分からない」と言ってしまった方が正しい。ラボ暮らしの頃からなまじ優秀であっただけに、他人と接する機会が他のアルマに比べて少なかったことが主な原因であろう。言葉の意味として認識はしているものの、自分の内面から生まれる上記の感情に対して理解が及ばない、結びついていないのである。それらの感情に対して違和感は抱くものの、「よく分らぬもの」としたり、「かなしい」「うれしい」等の感情として処理されてしまう。幼い子供は大人のそれより感情が未発達というが、彼もそれと似たようなもの。よくもそんな状態で現在の恋人と思いが繋がったものだと首をかしげるばかりである。

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この作品の元となった作品:【アルバの箱庭】隊員名簿【ここに名前】
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作者名:ふみを | 作成日時:2019年9月1日 1時

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