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バックヤードで向かい合うと、店長はポツリと呟く
村「お前、あいつらから口説かれてるん？」
「は…？いや、そんなことないと思いますけど」
村「ほぉーん」
「え…？」
村「ま、ええけど…お前もキャストなんやからいい加減かわせるようになれや」
「でも、口説かれてる訳じゃないですし…」
村「はぁ…」
店長の深いため息にオドオドしてしまう
村「ま、ええけど…今日ラストまでやんな？」
「はい」
村「今日誰呼んでる？」
「えーと…佐藤さんと…」
村「あ、あの人な…ってそれだけ？」
「はい、すみません…」
村「まぁええけど(笑)あ、今日なinfinityのヨコ来んねんて」
「あ、お友達の」
村「お友達…まぁせやな(笑)まぁ、いつも通りやけど桜がついて。」
「…はい。」
"ヨコ"と呼ばれた店長のお友達はホストクラブinfinityのオーナーさんなのに極度の人見知りらしく、初回来店時から毎回私が付けられていた
そっかぁ…横山さん来るんだ
村「終わったら送迎やからな？」
「はい。」
村「あと、なんかあったらすぐ言うこと。」
「…え？それはどういう…」
村「ええから、わかったか？」
「はい…」
有無を言わさない圧力に思わず返事を返してしまったけれど、なんかあったらすぐ言えとはどういうことなんだろう？
なんて考えても分かるはずもない
店長の考えることはいつも分からないし…
村「ほんなら今日もよろしく」
「はい」
店長に見送られてバックヤードからスタッフルームに戻る途中で店長のおい、マル！って叫び声が聞こえて、丸山さんが素早く駆けてくるのが見えた
すれ違う時に桜ちゃん頑張ってな！って爽やかな笑顔と共に去っていく丸山さん
きっと今頃説教で関西人らしいツッコミを受けてるんだろうなぁと思えば微笑ましかった
スタッフルームに戻ってしばらくすると、錦戸さんに呼ばれた
さぁ、仕事だ
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作者名：はーちゃん | 作成日時：2019年11月19日 20時
